声明・談話

2020年1月10日

海上自衛隊への中東派遣命令を撤回せよ(談話)

社会民主党幹事長
吉川はじめ

1.本日、河野太郎防衛相は、海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」とP3C哨戒機に対し、中東海域への派遣命令を出した。自衛隊の海外派遣という重要課題が、国会の審議もないまま、安易に閣議決定で行われるのは、国会軽視・国民無視の姿勢そのものであり、許されざる問題である。しかも自衛隊の派遣を決めた先月下旬の段階とは情勢が変化し、「武力紛争」のような事態まで生じている。社民党は、緊張の高まっている地域への今回の命令発出は、違憲で危険な暴挙であり、断固抗議するとともに、ただちに命令を撤回し、派遣を中止するよう求める。

2.イランへの刺激を避けるため、同国と接するホルムズ海峡やペルシャ湾は含まないとはいえ、中東情勢は依然緊張状態にある。また、アメリカの有志連合とは一線を画すと主張しているが、得られた情報はアメリカなどと共有することにしている。当面の全面衝突は回避されたものの、対立の要因が解消されたわけではなく、両国間の軍事的対立に巻き込まれる事態も考えられる。また、重武装した「国または国に準ずる組織」との戦闘に自衛隊が巻き込まれれば、憲法が禁止する海外における武力行使に発展するおそれも否定できない。

3.明確な必要性も緊急性もなく、法的根拠にも問題の残るまま、なし崩し的に海上自衛隊を海外派遣することは、武力行使の範囲をひろげ、危険にさらすことにもなりかねない。自衛隊員の命までも「私物化」することは許されない。憲法をないがしろにし、日本が「戦争ができる国」へと進むことを断じて阻止しなければならない。社民党は、安倍政権に対し、派遣命令及び昨年末の閣議決定を撤回するとともに、米国とイランの対立解消に向け、外交による緊張緩和に全力をあげるよう強く求める。