声明・談話

2019年11月29日

政治資金収支報告書等の公表に当たって

社会民主党総務企画局長 横田昌三

1.わが党の政治資金収支状況

2018年の社会民主党の政治資金の概要について報告します。

収支の状況ですが、収入は8億4,065万円、支出は6億2,173万円でした。
対前年比にすると、収入は6,541万円の減ですが、支出も4億5,585万円の減に抑えることができました。これは、国政選挙がなかったことと経費の削減に努めたためです。その結果、2019年への繰越額は10億9,092万円となっています。

収入の内訳ですが、党費(1億3,019万円)、機関紙「社会新報」を主とする事業収入(2億8,640万円)、政党交付金を主とするその他の収入(4億1,852万円)が大きな計数です。その他に寄附金収入(554万円)となっています。政党交付金は3億7,995万円で、本年収入額に占める割合は45.2%です。

次に支出ですが、経常経費は1億7,653万円、政治活動費は4億4,521万円となりました。主な支出ですが、寄附・交付金(2億7,922万円)、人件費(1億4,228万円)、機関紙誌の発行その他の事業費(1億1,283万円)となっています。それ以外の費用としては、経常経費の水道光熱費(105万円)、事務所費(3,242万円)、政治活動費の組織活動費(4,772万円)、選挙関係費(208万円)、調査研究費(157万円)、その他の経費(179万円)が支出されています。

長年続いている収入の減少という大きな問題があります。政党交付金の減額をはじめ、社会新報の部数減、党員数の減少、寄附金収入の減少などが主な要因であり、党財政の基盤を確立するためにも、党勢拡大運動の取り組みが重要です。とりわけ、毎年のように行われる国政選挙のための収入確保が緊急の課題となります。

2.政党交付金の使途状況

(1)全国連合および都道府県連合の合計の使途状況

2018年の全国連合、都道府県連合の合計の状況について報告します。
2017年の政党基金の残高は1億2,464万円で、2018年の国からの交付金3億7,995万円を加え、収入額は5億459万円でした。支出額は全国連合、県連合を合わせて4億866万円となっています。政党交付金の交付額は年々減少しており、年別比較すると、2016年は2,873万円の減、2017年は4,860万円の減、2018年は1,288万円の減で国政選挙を経るたびに減っています。選挙資金を政党交付金に頼る傾向が続いていることから、2020年に予想される衆議院総選挙に向けても財政の確保は引き続き大きな課題です。

支出の内訳ですが、国政選挙が行われない年だったため、対前年比にすると、経常経費で5,064万円、政治活動費で2億1,018万円の支出抑制となりました。主な支出は、人件費(1億4,318万円)、機関紙誌の発行その他の事業費(5,769万円)、寄附金(1,077万円)となっています。

この結果、政党交付金の2019年への繰越額は2億4,501万円となり、この資金が参議院選挙準備の基盤になります。

(2)全国連合の使途状況

次に全国連合の使途状況について報告します。

収入は3億7,995万円に前年末の基金残高8,621万円を加えた4億6,616万円です。2017年の総選挙結果が反映されているため、前年度比で1,288万円の減額となりました。

支出は2億5,965万円で、なかでも支部政党交付金が1億4,908万円と支出全体の57.4%を占めています。経常経費は5,899万円で主に人件費となります。2018年には退職者はいませんでしたが、今後は退職金支給も大きなウエイトを占めてきます。その他には、機関紙誌の発行その他の事業費が5,159万円でした。

2018年末の基金残高は2億651万円で、前年より1億2,030万円増えました。

3.党財政について

前述のとおり政党交付金も年々減額され、党の財政状況は依然として厳しいままです。2020年には衆議院総選挙が予想されますが、選挙をたたかえる資金確保が財政運営の最大の課題です。機関紙誌拡大・党員拡大運動とあわせて経費の削減にも努めるとともに、自前の財政づくりも進めなければなりません。地域に密着した運動をとおして党への支持を広げ、自治体や国政で議席増をめざすことが喫緊の課題です。

4.政治資金について

これまで「政治とカネ」にまつわる不祥事が起こるたびに、クリーンな政治をめ ざして法律が制定され規制が強化されてきました。しかし残念ながら、法の網をかいくぐる政治家の違法行為は後をたたず、国民の政治に対する不信感は増幅するばかりです。

国会では、歴代最長となった安倍政権の下で、公文書の隠ぺい・改ざん、ねつ造・偽装など行政や政治の私物化と、嘘やごまかしの「忖度政治」が横行しています。「下関北九州道路」の整備をめぐって塚田国交副大臣が「忖度した」問題や、上野厚労政務官による外国人労働者の在留資格に関する口利き・金銭授受疑惑、菅原経産大臣の公設秘書が選挙区内で香典や供花を渡したとする公選法違反疑惑、河井法務大臣が選挙区の有権者に贈答品を配り、河井氏の妻も自身の参院選で運動員に法定以上の報酬を払ったとされる公選法違反疑惑など、今年も不祥事続きで閣僚が次々と辞任に追い込まれました。また、伊東農水副大臣が代表の支部、加藤環境政務官が代表の支部、高市総務大臣が代表の支部、宮崎法務政務官が代表の支部をはじめ、公職選挙法が禁止している国の公共事業を請け負う業者からの国政選挙に関する寄付が明らかになっているほか、政治資金規正法が原則制限している補助金受給企業の政治献金も相次いでいます。自治体でも関西電力の幹部らが福井県高浜町の元助役から少なくとも3億2,000万円相当の金品を受け取っていた事実も発覚し、原発利権や原発マネーをめぐる電力会社と立地自治体との異様な関係性も浮き彫りになっています。

とりわけ、現在大きな問題となっているのが、安倍総理主催の「桜を見る会」とその「前夜祭」をめぐる疑惑です。「桜を見る会」は、安倍総理と昭恵夫人、閣僚や総理に近しい自民党議員がその「招待枠」を自身の後援会活動に利用していた疑いに加え、会の趣旨にそぐわない反社会勢力やマルチ商法のジャパンライフ会長らの参加も明るみになりました。安倍後援会主催の「前夜祭」では、安倍事務所やホテル側の金銭面の関与が焦点となっています。しかし政府は、招待者名簿も破棄し会費の領収書も無いとの一点張りで幕引きを図ろうとしています。これらは公職選挙法と政治資金規正法に抵触しかねない重大な問題であり、疑惑の解明に向けて徹底的に追及していきます。

政治資金規正法の目的は、政治とカネの流れを透明にし、国民の監視と批判の下に置くことで、政官業の癒着や利権構造をつくらせないことにあります。政党助成金の使途は、政治家の私利私欲ではなく、主権者である国民が納得できるものにしなければなりません。政治への信頼を取り戻すために、「ざる法」とならない政治資金制度の抜本改革が求められています。

社民党はクリーンな政治実現に向けた制度改正の実現を目指しています。

①企業・団体献金の禁止
政党や政治資金団体への企業・団体献金を直ちに禁止します。「抜け道」に使  われている側面がある政治団体の機関紙誌への広告料の規制、迂回献金の禁止、政治団体の献金規制などを実現します。

②あっせん利得処罰法の強化
私設秘書の追加、構成要件の明確化、第三者供賄規定など、あっせん利得処罰法の規制強化に引き続き取り組みます。

③政治資金に関する情報公開の徹底
政治資金の透明化を向上する観点から、国会議員ごとに政治資金収支報告書の中央・地方の一元的把握、政治家の資金管理団体、政治団体、後援会の連結決算の実現を求めます。

④透明でクリーンな政治へ
税額控除の拡大やネット献金の推進など個人献金を広げます。