声明・談話

2019年11月8日

全世代型社会保障検討会議の議事録改ざん問題について(コメント)

社会民主党党首 又市征治

 これまでも安倍政権は、モリカケ問題や自衛隊の日報問題などにみられるように、公文書の改ざん、ねつ造、隠蔽、データ偽造を続けてきました。今回、第4次安倍第2次改造内閣が「第3の挑戦」と位置づける全世代型社会保障改革を検討する全世代型社会保障検討会議において、公表された議事録に政府にとって都合が悪い発言部分が削除されていた疑いがあることが明らかになりました。安倍政権の肝いりで、また国民にとって関心が深い将来の社会保障のありようを議論する重要会議で、政権にとって都合が悪い部分の削除・改ざんがなされていたのであれば、断じて許されるものではありません。議事録が権力側に都合よく改ざんされるのであれば、何も信用できなくなります。社民党は、健全な民主主義そのものの根幹の破壊であり、近代国家とは思えない国民への重大な裏切り行為を続ける安倍政権を強く非難し、断固抗議します。

 全世代型社会保障検討会議の中西宏明委員(株式会社日立製作所取締役会長兼執行役)が、在職老齢年金制度について、「経営者から見ると(働く高齢者の)意欲を減退させることはない」などと発言したのに対し、議事録からはこの発言が除かれ、「財源の問題もあるので、慎重に検討した方がいい」とする部分だけが掲載されたとされています。全世代型社会保障検討会議運営要領では、「会議の議事録を公表する。ただし、議長が特に必要と認めるときは、議事録の一部を公表しないものとすることができる」と規定しています。議長は安倍首相であり、説明責任は首相にあります。なぜ中西委員の発言の一部を掲載しなかったのか、他に非公表とした部分はあるのかなどについて、きちんと説明すべきです。安倍首相、西村担当相出席の下、中西委員ら関係者を国会に招致した予算委員会の集中審議を求めていきます。

 議事録の改ざんがまかり通っているのであれば、誰も他の審議会等の議事録も信用できなくなります。たとえば、大学入試共通テストへの英語民間試験の導入の是非などを検討するため非公開で行われていた文部科学省の会議について、菅官房長官は、「議事内容の公開を検討する」としています。そもそも議事内容では、都合良く編集される可能性があります。議事録であったとしてもその内容が正しいものなのか、改ざんされていないのかどうか信じられません。これまでの経緯の検証が本当にできるのかすら疑問です。

 決裁文書や議事録が内容も含めて適正に保管されなければ、三権分立に基づく国会の行政監視機能も果たすことができないし、行政の政策決定が正しかったのかどうか国民が判断する材料も失われてしまいます。議院内閣制・議会制民主主義の根幹を揺るがすとともに、国民の知る権利を侵す安倍政権を断じて許すことはできません。社民党は、行政と政治の信頼を回復し、国民の手に民主主義を取り戻すため、徹底的に真相を究明し政府を追及していきます。

以上