声明・談話

2019年10月24日

「1票の格差」訴訟・札幌高裁判決について(コメント)

社会民主党党首  又市征治

 「1票の格差」が最大3・00倍だった7月の参院選について、16日の高松高裁につづいて、24日、札幌高裁も「違憲状態」とする判決を言い渡しました。選挙無効の請求は棄却したものの、国会の怠慢を指摘したものとして重く受け止めなければなりません。

 2013年、2010年の参院選をいずれも「違憲状態」と判断した最高裁は、「単に一部の選挙区の定数を増減するにとどまらず、都道府県を単位として各選挙区の定数を設定する現行の方式をしかるべき形で改めるなど…現行の選挙制度の仕組み自体の見直し」に言及していました。さきの高松高裁判決は、「合区がどうしても弊害が多い制度であるというのであれば、都道府県単位を離れた新たな選挙制度改革を検討するべきだ」とし、今回の札幌高裁判決も、較差の原因について、「都道府県を各選挙区の単位とする仕組みが原則とされていることにある」としています。いずれも都道府県を単位とする現行制度の抜本的な見直しを求めているところに共通点があるといえます。

 一票の較差の是正のためには、議員定数を増やすことや選挙区選挙におけるブロック制度の導入を検討すべきであり、すでに社民党は、比例代表区と選挙区の二本立てを維持しつつ、現在の都道府県単位の選挙区を11ブロックに広げ、定数配分は人口及び都道府県数を最大限尊重して2倍未満に改正する努力を行うべきだとする案を提起してきました。

 2013年から各会派の実務者による「選挙制度協議会」が31回開催され、各会派代表者による「選挙制度の改革に関する検討会」も7回開催されましたが、自民党は、15年に合区を設ける「10増10減」案を強行しました。その際の改正公選法の附則で「次回参院選に向け抜本的見直しに必ず結論を得る」とされ、その後も参議院制度改革協議会の下に「選挙制度に関する専門委員会」が設けられ、17回精力的に議論をしてきましたが、自民党は18年に6増と特定枠の設置を強行しました。改憲論議に結びつけるなど、抜本的な改革について真剣に考えないのに、最後には党利党略で強行してきた自民党の姿勢は、大変残念です。

 2018年の改正では、「今後の参議院選挙制度改革については、憲法の趣旨にのっとり、参議院の役割及び在り方を踏まえ引き続き検討を行うこと」との附帯決議が付されています。国会としても改めて選挙制度改革の議論を始めるべきであり、今度こそ各党の合意の下、結論を得なければなりません。社民党も真の抜本改革の実現に向けてさらに取り組みを強めていきます。

以上