声明・談話

2019年4月30日

今上天皇の退位にあたって(コメント)

社会民主党党首 又市征治

 本日、天皇の退位等に関する皇室典範特例法に基づき、今上天皇が退位されました。日本国憲法下の生前退位は初めてのことです。

 全国民の代表者からなる立法府が国権の最高機関として、衆参両院の正副議長の下、全ての政党会派による静ひつかつ真摯な論議を行い、「国民の総意」をまとめる努力を積み重ねてきた結果であり、感慨深いものがあります。

 今上天皇は、30年前、即位に際し、「常に国民の幸福を願いつつ、日本国憲法を遵守し、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすこと」を誓いました。しかしながら、今上天皇の誓いとは裏腹に憲法は、PKO協力法、周辺事態法、有事法制、テロ特措法、イラク特措法、「戦争法」(平和安全法制)などの相次ぐ違憲立法によって、空洞化が進みました。そして今や安倍政権は公然と明文改憲を標榜し、また公文書の隠蔽・改ざん、データねつ造・偽装、虚偽答弁、統計不正など民主主義の根幹が揺るがし、行政や政治の私物化もきわまっています。

 また、経済面でもバブル崩壊による「平成不況」で幕開けし、その後もアジア通貨危機、ITバブル崩壊、リーマン・ショックなど大きな経済危機に見舞われ、「失われた10年」をはじめとする長引く不況に襲われました。そうした中、新自由主義的な構造改革路線が強化され、労働者の非正規化がすすみ、格差や貧困が拡大し、社会の二極化、将来不安の増大がもたらされました。

 さらに、1991年の雲仙普賢岳の噴火、93年の北海道南西沖地震と奥尻島の津波被害、95年の阪神淡路大震災、2011年の東日本大震災、16年の熊本地震等大きな災厄が相次ぎました。

 常に国民に寄り添い、象徴天皇の姿を模索してきた今上天皇は、被災者を一人一人慰問するとともに、「先の戦争のことを十分に知り、考えを深めていくことが日本の将来にとって極めて大切なこと」として、沖縄、長崎、広島をはじめ戦争にゆかりのある多くの地を訪問し、戦没者を慰霊する旅を続けてこられました。

 社民党は、これからも戦争の反省にたって、平和憲法が活かされ、誰もがともに、平和で安心して暮らすことができる社会を目指し、全力を尽くして参ります。

以上