「旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律案」の衆議院通過について(談話)

声明・談話

2019年4月11日

「旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する
一時金の支給等に関する法律案」の衆議院通過について(談話)

社会民主党幹事長 吉川はじめ

1.本日、超党派の議員立法「旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律案」が衆議院本会議において、全会一致で可決された。「不良な子孫の出生を防止する」ことを目的とする旧優生保護法(1948~96年)のもとで、障がい者等に対して不妊手術が繰り返された。被害は約2万5千人(本人の同意なし16,475人、本人の同意あり8,518人)に及ぶ。差別的な旧法は48年間続き、法改正からも23年経つが、国はこの問題を放置し続けてきた。転機となったのは、社民党の福島みずほ参議院議員が2016年に参議院厚労委員会で質問し、厚労省が被害者本人から聞き取り調査を始めたことである。2018年、その被害者らが国家賠償請求訴訟を起こし、世論が一気に高まった。被害者が高齢化していることを考えると早期の救済が必要であり、被害者の声に向き合い、与野党それぞれが立法作業に着手し、与野党が協力して本法案がまとまり、本日の衆議院可決に至ったことは大きな一歩といえる。

2.同法案は、被害者に対して「我々は、それぞれの立場において、真摯に反省し、心から深くおわびをする」と明記した。不妊手術の記録がない場合等も含めて幅広く救済すること、被害者本人からの請求に基づいて被害を認定し、国が一律320万円の一時金を支給すること、国会で旧優生保護法の立法経緯や被害者実態等について調査を行うこと等を定めている。

3.しかしながら、被害者・弁護団らが指摘するように、反省・おわびの主語が「国」ではなく「我々」であること、一時金が極めて低額であること、強制不妊手術を放置した国の違憲性が示されていないこと等々、不十分な点は否めない。10日の衆院厚労委員会で冨岡勉厚労委員長が提案理由を説明したが、主語の「我々」については、「旧法を制定した国会、執行した政府を特に念頭に置くものだ」に留まり、違憲性については触れなかった。厚労大臣からの言葉も、衆議院における決議もなかったことは非常に残念である。参議院段階では、確認答弁や附帯決議を追求しながら本法案の早期成立を図る。

4.現在、7地裁で20人の原告が国賠訴訟を起こしている。初の判決が仙台地裁で5月28日に出される。判決の内容によっては、被害者の訴えをより法案に反映させる必要が出てくる可能性がある。社民党は、訴訟の結果が出ればそれに応じて法案のさらなる改正、被害者が望む早期の救済を求めていく決意である。

以上