日欧EPAの発効について(談話)

声明・談話

2019年2月1日

日欧EPAの発効について(談話)

社会民主党幹事長 吉川はじめ

1.昨年12月30日に発効したTPP11に続き、本日、日EU経済連携協定(日欧EPA)が発効した。日欧EPAは、貿易品目の9割超の関税を撤廃するものであり、なかでも農林水産物の関税撤廃率は、品目数ではTPP並みの82%となっている。TPPでの合意を大幅に上回る譲歩を余儀なくされたチーズやEU最大の輸出品目である豚肉はじめ、ワインや木材製品など、協定発効によって、国内の農林水産物は過去最大級の自由化にさらされることになり、関連産業や地域経済にも打撃が及びかねない。

2.昨年7月の日欧首脳によるEPA署名後に、「協定発効後5年目の見直し規定」が判明した。日欧EPAで、日本はTPPと同水準の市場開放を認めた上、TPPの「7年目」より早い期間での見直しを約束させられ、より一層の市場開放に突き進むことが危惧される。また、他の協定で他国に一層の市場開放を認めた場合は、同等の待遇を与えるため、その協定発効から3か月以内に日欧EPAでも見直しを始め、6か月以内に結論を目指すとも定められている。早ければ今春にも始まる可能性のある実質FTAの「日米TAG」交渉で、上回る合意を余儀なくさせられれば、日欧EPAでも直ちに見直し協議が始まりかねず、際限のない市場開放を強いられかねない。

3.本協定は、ILO加盟国であることから生じる義務の履行を確認したこととあわせて、「基本的なILOの条約及び他のILOの条約の批准を追求するための継続的かつ持続的な努力を払う」とされている。政府は、ILO基本労働条約(中核的労働基準)8条約のうち未批准の2条約(第105号「強制労働の廃止条約」、第111号「雇用及び職業についての差別待遇に関する条約」)を早期に批准するべきである。

4.社民党は、今通常国会において、TPP11及び日欧EPAからの即時脱退と両交渉に関する全ての情報公開、詳細で根拠ある影響試算を示すとともに、農家への支援策を徹底検証するよう政府に強く求める。

5.国連が2019年から28年までを「家族農業の10年」と定めるなど、新自由主義的な農政から転換し、小規模・家族農業の価値を再評価する動きは国際的な潮流である。社民党は、TPP以上の市場開放を迫られかねない日米TAG交渉を阻止するとともに、戸別所得補償制度の復活・拡充など、農林水産業の再生と担い手の育成、真に有効な農林水産業振興策の実現に全力で取り組む。

以上