第4次安倍改造内閣の発足について(談話)

声明・談話

2018年10月2日

第4次安倍改造内閣の発足について(談話)

社会民主党幹事長 吉川はじめ

1.安倍首相は本日、悲願である憲法改正と、来年の参院選に向け、自民党役員人事と内閣改造を行い、第4次安倍改造内閣が発足した。総裁選に現れた47%の地方批判票と総力戦を展開しながら沖縄県知事戦に敗北したことの反省もなく、麻生太郎副総理や菅義偉官房長官、二階俊博幹事長ら、立憲主義・民主主義・平和主義を蹂躙する政権の骨格は変わらないうえに、「友だち重視」と「異論つぶし」という安倍政権の体質を浮き彫りにする改造・党人事ではないか。

2.公文書改ざんという日本の政治史上かつてない政治不信・行政不信を生んだ不祥事を犯しておきながら、責任を部下に押しつけ、政治責任を一切取ろうとしない麻生副総理兼財務相の続投は理解できない。財務事務次官の前代未聞のセクハラ問題でも、被害者攻撃に終始した。森友・加計学園問題の幕引きは許されないし、大臣としての資質を疑う失言や暴言を繰り返す麻生氏を続投させた安倍首相の任命責任は極めて重い。

3.自民党憲法改正推進本部長には、日本会議国会議員懇談会副会長で首相の側近の1人である下村博文元文部科学大臣を起用し、党議を取り仕切る総務会長には首相に近い加藤勝信厚生労働大臣をあてた。初入閣の片山氏や石田氏、岩屋氏は推進本部副本部長であり、再入閣の根本氏は事務総長である。今回の布陣は、自民党憲法改正案の早期提出をにらんだ「改憲シフト」が色濃い。しかし、憲法改正は多数決で押し切るものではない。安倍首相の唱える改憲案に対し、自民党内でも異論が多いことを忘れてはならない。

4.12人を初入閣させたが、総裁選の論功行賞と入閣待機組の在庫一掃にすぎず、新鮮味やサプライズ感には乏しく全く期待できない。女性閣僚が西日本豪雨のさなか「赤坂自民亭」を取り仕切った片山さつき自民党政務調査会長代理1人というのも、「女性の活躍」への政権の本気度が問われる。復興相も被災地出身者ではなくなり、これまで以上に被災者切り捨てを進めることが懸念される。従軍慰安婦について、「職業としての娼婦だ。ビジネスだ」などと発言したことのある桜田義孝氏は、「平和の祭典」のオリンピックの担当相にふさわしくない。

5.石破氏の起用はなく、石破派から唯一の閣僚で、総裁選中に「辞表を書いてからだ」と圧力を受けたと明らかにした 齋藤農水相も交代となった。総裁選のしこりを隠そうともしない強気の姿勢は、半数近い自民党員の声を切り捨てることであり、安倍首相に、政権への批判には耳を傾けるつもりが全くないことの証明にほかならない。

6.総理大臣補佐官の宮腰光寛氏や自民党総裁特別補佐の柴山昌彦氏ら、首相に近い人物の起用が目立ち、「お友達優遇」は変わっていない。選挙対策委員長に起用された側近の甘利明元経済再生担当相は、「政治とカネ」の問題で閣僚を辞任し、その後不起訴処分となったとはいえ、国民への政治責任も説明責任も果たしていない。みそぎを済ませて復権だなどとは断じて認められない。

7.決着していないモリカケ問題に加え、災害対応の補正予算や日米、日ロ、日朝などの外交問題、沖縄の民意が示された辺野古新基地建設問題への対応、文科省不祥事、障がい者雇用の水増し問題など、論議すべき課題は山積しており、本日の内閣改造を受け、臨時国会を早期に召集すべきである。安倍政権に「やって欲しいこと」の一位は「安倍総理には辞めて欲しい」であり、「やって欲しくないこと」の一位と二位が消費税増税と憲法改正であるとのテレビ番組のアンケートが話題となっている。安倍首相が行うべきは、改造や改憲ではなく、退陣であるというのが国民の声である。社民党は、立憲野党や市民連合をはじめとする皆さんとの連携・共闘をさらに進め、アベ政治の暴走ストップと改憲阻止に全力をあげる決意である。

以上