TPP11協定関連法案の採決強行に抗議する(談話)

声明・談話

2018年6月29日

TPP11協定関連法案の採決強行に抗議する(談話)

社会民主党幹事長
吉川はじめ

1.安倍政権は本日、米国を除く「TPP11」協定の関連法案の採決を参院本会議で強行した。13日の協定承認案に加え、関連法案も国会・国民に十分な説明や交渉経過の情報公開もないまま、数の力で押し切った安倍政権の民主主義破壊に、社民党は激しい憤りをもって断固抗議する。

2.米国を含む元のTPPが衆参で130時間以上審議したことに比べ、今回は協定案・関連法案を合わせても、その半分にも遠く及ばないおざなりな審議に終始した。しかし、そのわずかな審議の中でもTPP11への新たな疑問が幾つも浮上した。例えば日本政府はTPP11で牛肉の生産額が最大399億円、豚肉で最大248億円減少すると試算するが、カナダは米国不在でセーフガード(緊急輸入制限措置)が発動しにくいことを理由に豚肉の対日輸出が約530億円増、牛肉も約310億円増と米国離脱前を上回る利益を見込んでいることが判明し、日本の試算がご都合主義の過小評価である疑いがさらに強まった。

3.また、米国のTPP復帰が見込めなくなった場合の再協議規定について、安倍政権は裏付けとなる合意文書やサイドレター(補足文書)、議事録も示せないばかりか、見直し規定の発動時期すら設定されていない事実も明らかになった。いわば口約束だけを信じ、修正を期待する格好で無責任と言うほかない。加盟国が今後、増加した場合の国内農業への影響拡大の恐れや、米国との新たな貿易協議の危険性を含め、数々の論点の議論は全く深まらなかった。

4.米国抜きの11か国でも、GDPが世界の13%を占める自由貿易圏ができ、協定発効で雇用が46万人増えると安倍政権は試算するが、11か国のGDP1100兆円のうち半分を占める日本が他の参加国にとって魅力的な輸出先になることがTPP11の本質に他ならない。7月にも始まる日米の新協議でも、今回の合意内容を踏み台に一層の譲歩を強いられる懸念が極めて強く、社民党はかつてない市場開放に道を開くTPPの枠組みから一刻も早く離脱し、米国との新協議も中止するよう引き続き強く求めていく。

以上