「カジノリゾート」整備法案の衆議院委員会採決強行に抗議する(談話)

声明・談話

2018年6月15日

「カジノリゾート」整備法案の衆議院委員会採決強行に抗議する(談話)

社会民主党幹事長
吉川はじめ

1.本日、政府・与党は、社民党など5野党1会派の提出した、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)を担当する石井啓一国土交通大臣の不信任決議案を衆議院本会議で否決した後、衆議院内閣委員会で特定複合観光施設区域(「カジノリゾート」)整備法案の採決を強行した。多くの国民がカジノに対する反対や疑問の意見を持っている中、来年の統一自治体選や参院選への「悪影響」を恐れた政府・与党が、日程ありきで強引に数の力で押し切ったことは断じて許されない。社民党は断固抗議するとともに、衆議院本会議上程を許さず、今国会での成立阻止へ全力で取り組む。

2.「カジノリゾート」整備法案は、条文で251条となるが、200条を越える新規立法は、介護保険法の改正以来約20年ぶりである。介護保険法が3国会にまたがり50時間超の審議であったのに比べ、今回は、地方公聴会や中央公聴会も開催されないまま、わずか18時間程度の審議で採決が強行された。しかし、国会に諮られない政省令への委任事項は331項目もあり、民間賭博の解禁に伴う違法性の阻却も不明確であるなど、「欠陥法案」と言わざるを得ない。そのうえ多岐にわたる論点の議論が尽くされたとは言いがたい。

3.安倍首相は、カジノリゾートについて、「日本型IR」と称し、「これまでにないスケールとクオリティを有する総合的なリゾート施設として、世界中から観光客を集める」などとしている。しかし、そのスケールやクオリティについて、国民に丁寧に説明されているとは到底言えない。カジノの面積規制についても、当初検討されていた絶対値による規制がなくなり、巨大なカジノが可能となっている。カジノリゾートの経済効果について、ギャンブル依存症の増大など負の影響を含めておらず、具体的な数字を伴う政府試算も示されていない皮算用にすぎない。カジノ事業者による金銭貸付を認めることも、ギャンブル依存症や多重債務者を増加させる。安倍首相は、「世界最高水準のカジノ規制」というが、そもそもそうした規制は、カジノを解禁しなければ必要なく、本末転倒である。

4.「モリカケ」同様、カジノリゾートについても、不透明な政策決定プロセス、不透明な経済効果などの問題が明らかとなっている。また、刑法で禁じられた民間賭博を解禁し、ギャンブルを「成長戦略」に据えることが、果たして安倍首相の目指す「美しい国」なのだろうか。統合型リゾート施設とはまさにハコモノであり、バブル期のリゾート開発を想起させるものに他ならない。

5.報道各社の世論調査でも、約7割がカジノ解禁に反対である。社民党は断固として、「カジノリゾート」整備法案を廃案に追い込む。同時に、カジノ廃止法の制定、パチンコを含む既存ギャンブルへの規制強化、ギャンブル依存症への予算措置、地域資源や地場産業を活かした「地産地消の産業政策」「地元循環型経済」への転換を徹底して求めていく。

以上