TPP11協定の採決強行に抗議する(談話)

声明・談話

2018年5月18日

TPP11協定の採決強行に抗議する(談話)

社会民主党幹事長 吉川元

1.安倍政権は本日、米国を除く11か国による「TPP11」協定承認案の採決を衆院外務委員会で強行し、午後の衆院本会議に緊急上程し通過させた。日本農業に大打撃を与え国民生活の隅々に多大な影響を及ぼす協定であるにもかかわらず、特別委員会も設けず、外務委でわずか3日間6時間の審議で採決に踏み切った安倍政権の強権的な姿勢は、国会や国民に説明責任を尽くす姿勢が全く感じられず言語道断である。社民党は厳しく抗議するとともに、参院で問題点を徹底的に追及し、今国会での承認阻止へ全力で取り組む。

2.TPP11の合意は、米国参加の前提条件が崩れたにもかかわらず、農産物の関税削減・撤廃水準が維持されたことで深刻な影響が危惧される。特に乳製品の低関税輸入枠や牛肉・豚肉のセーフガード(緊急輸入制限措置)が形骸化し歯止めが失われる恐れが強い。本来は11か国で交渉をやり直すのが筋のはずだが、日本政府は早期決着を優先するあまり、昨秋の交渉で何の要求も行わなかった。農業分野の重大な懸念を置き去りにした安倍政権の責任は極めて重大である。また今回の合意には、米国のTPP復帰が見込めなくなった場合に再協議できるとの新たな規定が含まれるものの、再協議したとしても各国が日本の要求を受け入れる保証はどこにもない。米国とのFTAなどの新たな経済協議の危険性を含め、数々の論点の議論は全く深まっていない。

3.11か国の枠組みに変わっても、TPPが国のかたちを根本から変えかねない重大協定であり、合意内容が農産物重要5項目の遵守を求めた国会決議違反であることは何ら変わっていない。安倍政権の掲げる農業所得増や食料自給率向上などの政策とも、全く整合性が取れていない。交渉経過が一切情報公開されていないことも大問題である。舞台は参院に移るが、このまま承認すれば将来に大きな禍根を残す。社民党は、本日、立憲民主党などと共同で、茂木敏充経済再生担当相に対する不信任決議案を衆院に提出した。TPPに懸念を持つ国会内外の個人・団体と一層連携を強め、承認阻止へ最後まで闘い抜く決意である。

以上