2018年度政府予算案の成立について(談話)

声明・談話

2018年3月28日

2018年度政府予算案の成立について(談話)

社会民主党幹事長 吉川 元

1.本日、2018年度政府予算案が参議院本会議で可決され成立した。社民党は、社会保障費の自然増分の1345億円削減や生活保護基準の引き下げ、過去最低を更新した被災地軽視・被災者切り捨ての復興予算など、国民の暮らしや人権を切り捨て、国民生活を破壊する一方、6年連続で増加した防衛関係費が過去最大となるとともに、「戦争法」による新たな任務に対応する装備の導入や長距離巡航ミサイル関連経費、イージス・アショア関連経費など質量ともに軍拡を進めるものであることなどから、2018年度予算案に断固反対した。

2.参議院の審議では、又市党首、福島副党首が質問に立ち、平和憲法を変質させる第9条への自衛隊の明記は認められないこと、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を定めた憲法第25条が死文化していること、高度プロフェッショナル制度も「働き方改革」関連法案から削除すべきこと、朝鮮半島の緊張緩和のために日本こそが米朝対話を仲介すべきことなどをはじめ、暴走する安倍政権を厳しくただした。

3.最大の焦点となった、森友学園の国有地払い下げを巡る財務省の決裁文書改ざん問題では、当初改ざんの事実を否定していた財務省もついに改ざんを認めざるをえなくなった。しかし、辞任に追い込まれた佐川前国税庁長官の27日の証人喚問では、安倍首相や昭恵夫人、首相官邸や財務大臣らの指示・関与を明確に否定し、財務省理財局の問題に矮小化しようとするばかりで、誰が改ざんしたのか、改ざんの経緯や動機、いつどのように認識したかなどの核心部分は、「刑事訴追の可能性」を理由に答弁が拒否され、疑惑・疑念はますます深まっている。

4.決裁文書改ざん問題は、国権の最高機関である国会を欺き、主権者国民を愚弄してきた、まさに民主政治の根幹を揺るがす重大な「国家犯罪」であり、これで幕引きをはかることは断じて許されない。真相究明のため、売却交渉当時の理財局長である迫田英典元国税庁長官、安倍総理大臣夫人の昭恵氏、昭恵氏付きの職員だった谷査恵子氏、今井尚哉総理大臣秘書官の証人喚問を含め、予算委員会などの集中審議を強く求めていく。また、再発防止のため、公文書管理法や情報公開法、公務員倫理法などの罰則強化を含めた検討を進めていく。

5.文科省が前川喜平・前文部科学事務次官が行った授業内容を報告するよう名古屋市教育委員会に求めた問題で、自民党文科部会長らが同省に経緯を何度も照会し、質問内容の添削まで行っていたことも発覚した。政権や与党が個々の授業内容にまで干渉することは、教育行政の中立・公正を大きく揺がすものであり、断じて看過できない。

6.6野党はこの間、幹事長・書記局長会談や国対連絡会で意思統一するとともに、生活保護問題や裁量労働制問題、森友学園文書改ざん問題、文科省メール介入問題等の合同ヒアリングや院内集会を開催し、また共同で「人への投資」と地域活性化など予算の組み替えを求めてたたかってきた。今後とも安倍政権を追い込んでいくため、結束を強化していく。

7.「働き方改革」関連法案は、厚生労働省のデータの不備やでたらめさが明らかになったことから、裁量労働制の適用拡大を断念する事態に追い込まれたが、ホワイトカラー・エクゼンプションである高度プロフェッショナル制度の導入はいまだにあきらめていない。さらに安倍首相は、内閣支持率が急落する中、「違憲論争に終止符を打つのは自民党の責務」として、9条に自衛隊を明記する改憲に強い意欲を示している。いま最優先すべきは改憲ではなく、森友問題が失墜させた政治と行政への信頼を立て直すことである。社民党は安倍政権の暴走を食い止めるべく、院外の多くの皆さんとの絆を深めて、全力で後半国会に臨んでいく。

以上