大飯原発3号機の再稼働について断固抗議する(談話)

声明・談話

2018年3月15日

大飯原発3号機の再稼働について断固抗議する(談話)

社会民主党幹事長 吉川 元

1.関西電力は、住民らによる運転差止め訴訟で福井地方裁判所が14年5月に運転差止め決定を出していた福井県大飯原子力発電所の3号機について、昨日夕方、4年半ぶりに再稼働させた。全国で運転中の原発は鹿児島県の川内原発の2基と愛媛県の伊方原発の1基、そして高浜原発3、4号機と合わせて6基になる。いったん事故が起きれば、 福井県だけではなく、関西圏全域に甚大な被害を及ぼすことは必至である。住民の安全をないがしろにしたまま再稼働を強行した、関西電力、政府、原子力規制委員会に対し、断固抗議する。

2.未曾有の東日本大震災および東京電力福島第一原発事故から丸7年を迎えたが、東京電力福島第一原子力発電所事故は収束せず、原因究明もなされていない。新規制基準自体が、東京電力福島第一原発事故の検証や原因究明も不十分なままに決定されたものである。また、この間、電力需要ピークも原発なしで乗り切り、その後も安定的な電力供給が続いている。到底、大飯原発の再稼働を容認できる環境にはない。

3.福井県の若狭湾一帯は、「原発銀座」といわれ、大飯原発は昨年再稼働した高浜原発からは直線距離で約13キロしか離れていない。近接した複数の原発が同時に稼働するのは、東京電力福島第1原発事故があった2011年以来、初めてのことである。しかし高浜と大飯の両原発の事故時の住民避難計画は同時事故を想定していない。高浜原発と同時に事故が起きる「同時発災」の際の避難のあり方もあやふやなままであり、住民始め周辺自治体などは大きな不安を抱えており、住民の命を軽視していると言わざるを得ない。

4.活断層などによる地震の対策や津波対策も不十分である。原子力規制委員会で唯一の地震学者であり、地震動の想定に当たった島崎邦彦委員長代理(当時)は、熊本地震を踏まえ、地震を起こす断層の長さや深さが正確に把握できないことから、想定される揺れの強さに過小評価の恐れがあると訴えている。また、政府の地震調査委員会も、より精度を高めた計算手法の確立には3年ほどかかるなどの声が出されていた。地震の専門家の意見を押し切って強引に再稼働することは許されない。

5.運転差止め請求については、関電が控訴し高等裁判所に審理が移り、昨年11月に審理を終えているが、大飯原発の安全性や安全審査の信頼性に関する関電側の主張が根本から打ち砕かれている。福島の事故を防げなかった反省に立ち返り、住民側の主張立証にも耳を傾ける公正な立場での判断を求めたい。

6.関西電力は大飯3号機の稼働をただちに停止すべきであるし、5月中旬予定の大飯原発4号機の再稼働は断じて認められない。社民党は、「脱原発」社会の実現に向け、他の野党と協力して、8日に福島第二原発廃炉法案案を、9日には原発ゼロ法案を提出した。多くの市民の皆さんとともに、改めて大飯原発の問題点を徹底追及するとともに、安倍政権に対して脱原発を決断するよう強く求め、引き続き全力を挙げる決意である。

以上