「TPP11(CPTPP)」の署名に抗議する(談話)

声明・談話

2018年3月8日

「TPP11(CPTPP)」の署名に抗議する(談話)

社会民主党幹事長
吉川 元

1.米国を除くTPP(環太平洋経済連携協定)参加11か国は8日(日本時間9日未明)、「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」の署名式を南米チリで開いた。米国の離脱で自動車など日本の輸入拡大のメリットは薄れる半面、第1次産業がかつてない市場開放に直面する危うさは変わらない。安倍政権は今国会に承認案と関連法案を提出し特別委員会も設けない意向とされるが、農林水産業をはじめ国民生活への悪影響は大きく安易な承認は許されない。社民党は今回の署名に厳しく抗議し、TPPの枠組みから即刻脱退するよう安倍政権に重ねて求めるとともに、国会に提出された場合には承認阻止へ全力を挙げる。

2.関税に関する合意内容は「TPP11」でも変更されず、畜産・酪農業をはじめ日本農業に大きな犠牲を強いる懸念が拭えない。中でも米国の参加を前提に設定された乳製品の低関税輸入枠や牛肉・豚肉のセーフガード(緊急輸入制限措置)がそのまま維持されたことで、歯止めなき輸入拡大につながりかねない。また今回の合意には、米国のTPP復帰が見込めなくなった場合に再協議できるとの新たな規定が含まれるものの、再協議したとしても各国が日本の要求を受け入れる保証はない。しかもトランプ米大統領が将来のTPPへの復帰に言及する中、日本が「TPP11」を安易に承認すれば農産物などで米国が再交渉を強力に求めてくる懸念もある。こうした極めて問題の多い合意内容を情報公開も国民的議論も無く、発効を優先し強行することは断じて認められない。

3.安倍政権は昨年末、「TPP11」の影響試算を公表した。生産性向上などの間接的な効果を都合良く見積もる一方で、農産物への試算は国内対策の効果で価格の安い輸入品への置き換えは生じず、国内の生産量も農家所得も維持され食料自給率にも変化はないとのご都合主義の試算に過ぎない。政府の現実離れした試算に対し、北海道は道内の農林水産物の生産額が最大495億円減少し、熊本県も最大94億円減ると独自に試算するなど、各地で強い懸念が示されている。こうした危惧を置き去りにすることは許されず、社民党はTPP参加反対の取り組みを国会の内外で一層強化し、離脱へ全力を挙げて闘い抜く決意である。

以上