アメリカの新たな核戦略の撤回を求める(コメント)

声明・談話

2018年2月6日
(幹事長記者会見)

アメリカの新たな核戦略の撤回を求める(コメント)

社会民主党幹事長 又市征治

 強大な軍事力に基づく「力による平和」を追求するトランプ米政権は、2日に核戦略の中期指針「核体制の見直し(NPR)」を発表しました。NPRは、オバマ前政権が掲げた「核なき世界」の方針を転換するとともに、通常兵器に対する反撃にも核兵器の使用を排除しない方針を追加し、爆発力を抑えた小型核弾頭など新たな核兵器の開発にも道を開くなど、核兵器の役割拡大を明確化するものです。先制攻撃での使用も否定していません。核使用の抵抗感が減ることは、核戦争の危険性を高めることになります。また、新たな軍拡競争の引き金にもなりかねません。核兵器禁止条約の採択や「核兵器廃絶国際キャンペーン」ICANのノーベル平和賞受賞といった核抑止に頼らない世界にしようとする国際社会の動きに逆行するものです。アメリカは、核保有国に対して核軍縮を誠実に交渉する義務を課した核拡散防止条約第6条を遵守すべきであり、社民党は、NPRを深く憂慮し、撤回するよう強く求めます。

 あろうことか、日本政府は、「米国による抑止力の実効性の確保とわが国を含む同盟国に対する拡大抑止へのコミットメント(関与)を明確にした。高く評価する」との河野外相談話を発表し、NPRを支持する姿勢を明確にしています。唯一の戦争被爆国の外務大臣の言葉とは信じられません。いくら小型とは言っても、ひとたび使われればその被害は甚大で、報復によって核戦争になる危険性があります。トランプ政権は、日本が早期発効を強く訴えてきた包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准までも否定しています。アメリカの言いなりとなり、代弁者であり続けるなら、日本は国際社会の幅広い信頼も得られません。日本政府は、唯一の被爆国として、核なき世界を求める立場から、米国に抗議するとともに、NPRの撤回を迫るべきです。

以上