「成人の日」アピール

声明・談話

「成人の日」アピール

本日、成人の日を迎えられたみなさんにお祝いを申し上げます。
私たち社民党は、みなさんの前途が平和で希望に満ちたものとなることを心から願っています。

若者を取り巻く環境は依然として厳しく、拡大する貧困・格差、雇用のブラック化といわれる劣悪な労働環境、必要な人に行き届かない教育・子育て支援など、構造的なしわ寄せが若者に生きづらさを感じさせる要因となっています。就職戦線は売り手市場の反面、現場では人手不足も加速し、若年者の過労自殺や、バイトを休めず・辞められず学業に支障をきたすなど問題が深刻化しています。多くの大学生が、奨学金という名の金融ローンに頼らざるを得ず、卒業後の返済に苦しんでいます。安倍政権は「未来への投資」を掲げて「子育て支援や教育の無償化のための消費増税」と聞こえよく言っていますが、増税の一方で社会保障を削減しているのが実態であり、これ以上の増税を許すわけにいきません。社民党は、若者の生きづらさは社会が生み出す構造的問題であると考え、安心して働き、いつでも帰れる住居があり、家庭や子育てへの夢を描き、親の収入による教育格差もない、あらゆる場面で安らげる「ホーム」が保障された若者支援策を打ち出し、その実現に努めてきました。これからも皆さんの暮らしと未来を応援します。

国会では、憲法改正に向けた議論が進もうとしています。安倍首相や自民党は、改憲の理由に9条への自衛隊明記、高等教育の無償化、緊急事態への対処、参議院選挙区の合区解消の4項目を挙げていますが、9条以外は憲法を変えなくてもできる課題です。高等教育の無償化は、憲法26条の「教育権の保障」を活かし、法制化と財源の手当てで可能であり、憲法47条は「選挙区に関する事項は法律で定める」としています。また、緊急事態の際には、既にある法律に基づいて相当大胆な緊急対応を行えます。立法化の努力をせずに憲法自体を変えてしまおうとの安倍政権のやり方は、あまりに乱暴です。日本国憲法は、国政に携わる者には憲法を尊重し擁護する義務を与え、国民には憲法の定める権利、自由を「不断の努力」で保持すべきとうたっています。みなさんは、時の政権が暴走しないよう見張る「憲法の番人」であることを忘れないでください。

日本は今、「平和」をめぐる重大な岐路に立っています。これまで、「戦争法」や「共謀罪法」、自衛隊の軍備増強など、「戦争できる国」への準備が進められてきました。憲法9条に自衛隊が明記されれば、「専守防衛」を大原則にしてきた自衛隊の性格が「軍隊」に変質し、世界中で「戦争する国」に変わってしまいます。かつて日本が起こした戦争によって、兵役や労働を強いられた多くの若者が夢や未来、いのちを奪われました。日本国憲法は、その惨禍を教訓としてつくられた不戦の誓いであり、世界で平和を願う人たちの宝物です。社民党は、憲法改悪を阻止するとともに、憲法の理念が暮らしや政治に活かされた社会を次世代につなぐため奮闘します。

これからみなさんは、新たに様々な権利を持つと同時に、成人としての義務や責任も負うようになりました。社民党は、みなさんが政治や様々な分野に関心を持ち、社会を変革する力となることを期待しています。選挙権年齢は18歳からとなりましたが、被選挙権年齢も一律5歳引き下げをめざし、若者の政治参画を後押しします。若者を取り巻く困難の解消にも全力を挙げます。平和で希望ある社会を一緒に創っていきましょう。

2018年1月8日
社民党党首 吉田忠智