死刑執行に強く抗議する(談話)

声明・談話

2017年12月19日

死刑執行に強く抗議する(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1.本日、法務省は東京拘置所で2人の死刑を執行し、死刑囚の氏名や犯罪事実を公表した。2013年、15年に続く12月の執行であり、まるで年末の帳尻合わせのように駆け込み執行するのは言語道断である。社民党は死刑制度が人権に反するものとして、その存置に強い疑問を呈してきた立場から、今回の死刑執行に強く抗議する。

2.第2次安倍政権以降では12度目、実に21人目という異常な大量執行となる。しかも今回は2人とも再審請求中であり、うち1人は犯行時に19歳だった。再審請求中の執行は7月に続く暴挙である。誤判の可能性に留意し、再審請求中の執行には慎重を期してきたこれまでの慣例を踏みにじるもので、抑制的な対応を大転換するなら国民に死刑制度に関する全ての情報を公開し説明を尽くすのが当然だ。折しも11月29日には福岡高裁が、1985年に熊本県で起きた「松橋事件」で再審開始を認める決定を出したが、そうした事実への反省もなく、再審請求が人権救済のための重要な制度であることに目を背けた安倍政権の偏向した姿勢は断じて容認できない。

3.犯行時に未成年だった死刑囚への執行は97年の永山則夫元死刑囚以来の事態で、少年法の精神にも抵触し死刑適用の妥当性が問われる執行は、厳しい批判を免れない。上川陽子法相が「慎重な検討を加えて執行を命令した」と言うのであれば、どのような検討を行ったのか明確に示すべきだ。死刑制度をめぐっては国連人権理事会の対日審査で11月、死刑廃止に関する勧告が30以上出されるなど、制度のあり方を問う声が国内外から上がっている。死刑を全面的に廃止した国は100か国を上回っているが、こうした国際的な潮流を一顧だにせず執行を強行し続けることは許されない。政府および法務大臣は、早急に国際人権基準に沿った法改正への道筋をつけるとともに、死刑制度に関して存廃や死刑に代わる措置など刑罰のあり方についてより開かれた国民的な議論を尽くし、その間は死刑の執行を停止すべきである。社民党は今後も、死刑制度の見直しに全力を挙げて取り組む。

以上