「イージス・アショア」導入に断固抗議する(談話)

声明・談話

2017年12月19日

「イージス・アショア」導入に断固抗議する(談話)

社会民主党幹事長 又市 征治

1.本日、政府は、地上配備型の新たな迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を2基、自衛隊に導入する方針を閣議決定した。「イージス・アショア」は、イージス艦に搭載されてきた中間飛行段階で弾道ミサイルを迎撃するシステムを陸上に設置するもので、日米が共同開発中の新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」を搭載する計画となっている。射程は2000キロ、迎撃できる高度が約1000キロとなり、現在のイージス艦の迎撃ミサイルの倍となる。「イージス・アショア」の導入は、憲法上の疑義をはじめ、様々な問題があり、社民党は断固反対する。

2.防衛省は17年度補正予算案に米国からの情報取得費として28億円、18年度予算案に設計費など7億3000万円を計上する。ところが取得費自体は、概算要求段階では1基約800億円と見積もられていたが、すでに1基当たり1000億円弱と膨張している。今後、レーダーの仕様などでさらに高騰することが予想される。厳しい財政事情を理由に社会保障費を切り捨てる一方で、「イージス・アショア」を導入し、トランプ大統領の「米国製軍事装備の大量購入」の圧力に応え、米国の軍産複合体を喜ばせることは認められるものではない。

3.「イージス・アショア」は、秋田市の新屋演習場と山口県萩市のむつみ演習場が配備先の候補地とされている。しかし、レーダーが四方に放出する強力な電磁波による健康被害や生活への影響なども懸念されているにもかかわらず、候補地とされる地域の住民に対する詳細な説明が全くなされないまま、一方的に計画を進め既成事実化することは許されない。

4.「イージス・アショア」の導入は、北朝鮮の核・ミサイル開発など東アジアの安全保障環境が悪化への対応が理由とされているが、じっさいは弾道ミサイルだけでなく巡航ミサイルなども迎撃対象とする、アメリカが描く新たな防空構想「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」へ参加の一環でもある。国会での論議や十分な国民的議論のないまま、日米軍事一体化の強化を政権が強行することは断じて認められない。

5.「イージス・アショア」や長距離巡航ミサイルなど、朝鮮半島の緊張を利用して米国から武器等を購入することは、軍事的な日米の経済連携を推進することにつながり、かえって東アジアの緊張を高め、地域の軍拡競争を招きかねない。「ミサイル防衛」自体、同時多発攻撃や「ロフテッド軌道」への対応を含む実際の迎撃能力は疑問視されている。北朝鮮の核・ミサイル問題に対しては、圧力や軍事力による対決ではなく、粘り強い対話を基調とした外交的努力によって解決をはかるべきである。

6.社民党は、問題の多い「イージス・アショア」の配備阻止に全力で取り組むとともに、「戦争法」に基づく自衛隊と米軍の一体化、自衛隊の「国防軍化」につながる際限のない軍事費の膨張に歯止めをかけていく。

以上