第4次安倍内閣の発足について(談話)

声明・談話

2017年11月1日

第4次安倍内閣の発足について(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1.先の総選挙を受けて本日、第195特別国会が召集され、衆参両院の本会議で首班指名選挙が実施された。社民党は、野党第一党の立憲民主党の枝野幸男代表に投票したが、自民党の安倍晋三総裁が第98代内閣総理大臣に指名され、第4次安倍内閣が発足した。アベ政治の暴走を止め、国民生活最優先の憲法を活かす政治の実現を目指して選挙戦に臨んだが、安倍政権の継続という結果になり、極めて残念である。

2.安倍政権は野党の憲法53条に基づく臨時国会召集要求を3か月以上も棚ざらしにしたうえ、9月28日に臨時国会を召集した途端、冒頭解散を断行した。しかも今特別国会でも、外交日程を理由に実質審議を行わず、8日にも閉じようとしており、「今まで以上に謙虚な姿勢で真摯な政権運営に努める」というのが口先にすぎないことははっきりしていた。しかしこれでは、半年以上も実質的な国会論議が行われず、第4次安倍内閣の閣僚も所信を語らない異例な事態となることから、社民党はじめ野党が強く申し入れ、本日になってようやく12月9日までの会期39日間で合意した。国会をないがしろにしようとする安倍内閣の姿勢は断じて許されない。

3.今回、暴言・妄言を繰り返す麻生副総理や国会軽視発言を行った江崎大臣、存立危機事態を勝手に拡大解釈する小野寺防衛相が「仕事人」として再任された。新閣僚の資質や安倍首相の任命責任をしっかり追及していく。また、会計検査院の検査報告ではごみ撤去費用の名目で値引きされた金額が数億円過大だったとの指摘がなされるとの報道もあり、10日には大学設置・学校法人審議会で結論が出る見込みであるなど、「モリカケ」問題も徹底的に追及する。安倍首相が総選挙の争点として持ち出した北朝鮮情勢への対応、消費税増税分の使途変更、教育の無償化も国会の場でただしていく。安倍政権の外交姿勢や経済政策、「働き方改革」、2017年度補正予算の必要性や内容、2018年度税制改正及び予算編成、核兵器禁止条約への対応などについても問われている。こうした山積する課題に対し、社民党は国民生活最優先の立場で論戦に挑んでいく。

4.しかし安倍政権はよほど質問されたくないのか、野党の質疑時間の短縮を提案してきた。このことは、自民党が野党時代に質問時間の配分増を提案した経緯に逆行する。そもそも与党議員は、部会や政調で法案や予算の原案に対し質問や修正を行う事前審査が可能であることから、委員会では野党に傾斜配分する慣行ができた。実際、国会における与党の政府への質疑はほとんど形骸化している。野党こそが質疑を通して政策の問題点や閣僚の不祥事をあぶり出す役割を担っており、国会審議では、野党側からの多様な意見を検討することで、より幅広い国民に配慮した政策を打ち出すことができる。野党の質疑時間の短縮は、政権や行政に対する国会のチェックや追及の機能を低下させることになる。また、少数会派の発言権を封殺することにつながる。質問時間増を言う前に、昨年末の臨時国会で、IR法案を推進する自民党の谷川弥一議員が質問時間をもてあまし、般若心経を唱えて解説してみせたことを反省すべきである。仮に慣行を見直したいのであれば、各党の発言時間を均等にし、フリートーキングを認めるなど、質疑時間を各党に割り当てている慣行自体を廃止すべきである。

5.安倍政権は、「みそぎが終わった」、「国民の信を得た」と言わんばかりに、悪法の成立や国民を苦しめる消費税増税に突き進むとともに、自民党改憲案の提出など、平和憲法そのものに手を着け、暴走のアクセルをさらに加速することが懸念される。しかし、世論調査では、安倍政権に対する不支持が支持よりも多数となっており、国民・有権者の思いと選挙結果は大きくねじれている。小選挙区で議席の75%を占める自民党は、得票率では48%にすぎず、「大勝」は、野党の分断と小選挙区制の弊害によるものである。社民党は、「日本国憲法」の理念や条文を活かして、一人ひとりのいのちや暮らしが大切にされる社会の実現に向け全力を傾注する。そしてアベ政治の暴走を止め、安倍政権による改憲を阻止するため、院内外でのリベラル勢力や市民連合をはじめとする皆さんとの連携・共闘をさらに進めていく。

以上