声明・談話

2017年9月27日

参議院の「一票の較差」に関する最高裁判決について(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1.最高裁は本日、「一票の較差」が最大2.97倍(当日有権者数による較差は3.08倍)であった2016年7月に実施された参議院議員通常選挙について、「合憲」との判決を下した。全国の高裁・高裁支部が出した1審判決の段階では、合憲が6件、違憲状態10件であった。16年参院選は、鳥取と島根、高知と徳島を一つの選挙区とする「合区」が初めて導入されるとともに、選挙区定数が「10増10減」された。判決は、こうした国会の取り組みを一定評価したものとも言えるが、投票価値の平等に照らし、一票の較差がなお2倍を越えている状況は、選挙制度の抜本改革により早急に是正すべきである。

2.「合区」については、①人口の少ない一方の県から議員を選出できない②歴史的文化的な背景を考慮していない③人口変動によってさらなる組み換えが必至であり制度としての安定性に欠ける④恣意的な合区の可能性――などの問題点がある。また、そもそも「合区」は、社民党などが反対する中、自民党などが主導し導入されたものである。しかしながら、その自民党が、批判の多い「合区」を解消するため、憲法を改正して対応しようというのは本末転倒である。憲法47条は、「選挙区に関しては法律でこれを定める」としており、選挙制度については立法裁量を認めている。選挙制度の改正は、公職選挙法第14条の改正で可能であり、憲法改正の必要はない。憲法の要請に基づき、選挙制度を改正していくことこそが、立憲主義に適うものである。

3.参議院の選挙制度については、現在、各党間の協議が始まっているが、今回の判決に甘んじることなく、15年改正公職選挙法の附則に基づき、次回の19年参議院議員通常選挙に向け、選挙制度の「抜本的な見直し」について、「必ず結論を得る」べきである。社民党は、諸外国に比べ少ない議員定数を削減することは限界であり、定数削減は立法府による行政監視の役割を減じるなどの問題点があることを指摘してきた。一票の較差の是正のためには、選挙区選挙におけるブロック制度の導入や議員定数を増やすことも検討すべきであり、憲法が求める投票価値の平等をいかに実現するかの観点で、参議院選挙制度の抜本改革に全力を挙げる。

以上