敗戦72年にあたって(声明)

声明・談話

2017年8月15日

敗戦72年にあたって(声明)

社会民主党

1.第二次世界大戦の終結から72年目を迎えました。戦争の犠牲となって斃れ、傷つき、苦しめられた国内外のすべての人々に心から哀悼の誠を捧げるとともに、遺族の皆様にお見舞い申し上げます。日本の侵略戦争と植民地支配に始まり、15年にもわたった太平洋戦争は、多くの国々に多大な苦痛と損害を与え、日本も存亡の危機に陥れました。私たちは、憲法前文で「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにする」と固く決意したことを改めて確認し、「戦争できる国」に逆戻りさせないよう、平和を願う多くの人々と力を合わせていくことを誓います。

2.今、日本の「平和国家」としての歩みは安倍一強体制の下で歪められようとしています。安倍政権はこの間、多くの人々の反対を無視し、政府に不都合な情報を隠蔽する特定秘密保護法や集団的自衛権の行使を認める「戦争法」、自衛隊の後方支援を拡大するACSA締結、「平成の治安維持法」ともいえる「共謀罪」法を強行成立させました。国民を徹底的に監視し、国家に批判的なものを排除して、「戦争できる国」へ転換しようとの企てを許すわけにいきません。また、南スーダンPKOでの「戦闘」を「衝突」と言い換え、事態の矮小化によって自衛隊員の命を危険にさらした防衛省の「日報隠蔽」問題、9条への自衛隊明記を「ありがたい」とした統合幕僚長発言など、自衛隊のシビリアン・コントロールと政治的中立性が大きく損なわれている現状を正さなければなりません。

3.さらに安倍首相は、憲法9条に自衛隊を明文化することを含めた「2020年改憲」の意向を示しました。国民の多くが「専守防衛」に徹し災害救助や非軍事の平和維持活動を行う自衛隊を許容していることを悪用して、違憲の「戦争法」を根拠に「集団的自衛権を行使する自衛隊」を合憲化しようとの狙いは明らかであり、断じて許すことはできません。安倍政権が志向する「憲法改正」の本丸は、「戦力不保持」と「交戦権の否認」を規定した9条2項の死文化にほかなりません。

4.北朝鮮による核実験やミサイル発射実験が繰り返され、東アジアの緊張が高まっていることを口実に、安倍政権は「専守防衛」を逸脱する「敵基地攻撃能力」の保有を検討するなど、自衛隊の増強と防衛予算の大幅増額を図ろうとしています。日米軍事一体化の最前線に立たされている沖縄では、「オール沖縄」の民意は踏みにじられ、辺野古新基地建設に反対する市民への露骨な政治的弾圧が繰り返されています。また、日本政府は「核なき世界」への道のりを大きく前進させた122か国による国連の「核兵器禁止条約」の交渉に参加せず、ヒロシマ・ナガサキの被爆者の思いを踏みにじりました。社民党は、「武力によらない平和の実現」をめざす日本国憲法の理念に沿って、唯一の原爆被爆国として、また戦後築き上げた「戦争しない国」として、国際社会の信頼を裏切ることなく、対話による平和外交を積極的に進めることを引き続き政府に強く求めていきます。

5.安倍改憲が実現すれば、これまでの「戦争法」など違憲の諸法制が「合憲」となり、まるでオセロで白が黒に瞬時に裏返るように、「戦争放棄の国」が「戦争する国」に転換することになります。平和な時代を生きてきた私たちの責務は、「国民主権、平和主義、基本的人権の尊重」を3原則とした日本国憲法誕生の意義を改めて再確認し、「不戦の誓い」を後世にも引き継ぐことです。社民党は、平和を希求する全ての人々とともに憲法改悪を断固阻止し、「活憲運動」を推し進め、憲法前文にある「恒久平和」の実現に向けて、これからも努力し続けることを誓います。

以上