声明・談話

2017年6月29日

安倍首相の非正規労働者に対する蔑視発言の撤回と謝罪を求める(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1.「働き方改革」の一環として「同一労働同一賃金」を提唱している安倍首相は、6月24日に神戸市で開かれた講演で、「不合理な待遇差を是正することで、人のやる気につなげていく。同一労働同一賃金を実現します」、「同一労働同一賃金は先ほど申し上げましたように、非正規のときには無かった責任感が、正規になって生まれてくる。これはまさに経営側にとっても生産性が上がっていく。売り上げが増えていく、利益が増えていく、成長していく、必ずプラスになるはずである」などと述べた。非正規労働者は、責任感がなく、やる気がないといわんばかりの暴言であり、労働者派遣法の改悪など安倍政権が進めてきた雇用・労働政策によって非正規雇用が増えていることへの自覚も反省もないままの無神経な発言に怒りを覚える。安倍首相は、発言を撤回してすべての非正規労働者に謝罪すべきである。

2.いまや働く者の4割が非正規であり、低賃金で不安定な待遇に置かれ、雇い止めなどの不安の中で働いている。正規に就けずに仕方なく非正規を選ばざるを得ないケースも多い。しかも非正規労働者の多くが、正社員と同じ仕事をしている実態にある。「非正規という言葉を一掃する」という安倍首相自身が、非正規労働者の現場を理解していないのではないか。

3.「同一労働同一賃金を実現」すると「責任感が、正規になって生まれてくる」というのも、理解できない。同一労働同一賃金は、雇用形態に関わりなく、同じ仕事をしている人に同じ給与が支払われるようにするというものであり、正規化とは異なるものである。安倍首相は、正社員と非正規労働者の不合理な待遇差の解消を目指す「同一労働同一賃金」を何のために導入するのかも正しく理解していないのではないか。

4.「不合理な待遇差を是正すること」で、「経営側にとっても生産性が上がっていく。売り上げが増えていく、利益が増えていく、成長していく、必ずプラスになるはずである」という今回の安倍首相の発言で、安倍政権の進める「働き方改革」が生産性の向上や企業の成長、利益拡大のためのものであることが明らかになった。社民党は、「世界で一番企業が活動しやすい国」のための「働き方改革」ではなく、働く者の尊厳と家族的責任の観点からの改革の実現を目指す。

以上