声明・談話

2017年5月25日

河野克俊統合幕僚長の発言について(コメント)

社会民主党党首
吉田 忠智

 5月23日、自衛隊の河野克俊統合幕僚長が日本外国特派員協会で記者会見し、憲法9条に自衛隊の根拠を明記するという安倍首相の憲法改正提案について、「一自衛官としては、自衛隊の根拠規定が明記されれば非常にありがたい」と述べ、歓迎の意を表しました。

 「憲法は高度な政治問題で、統幕長という立場から申し上げるのは適当でない」と前置きした上での発言ですが、自衛隊法は、隊員の政治的行為を制限しており、自衛隊員には高度の政治的中立性が求められています。また、憲法99条により、憲法尊重し擁護する義務が課せられています。河野統幕長自身が宣誓した「日本国憲法及び法令を遵守し」という自衛隊員の宣誓にも反します。自衛隊制服組のトップである河野統幕長が政治的中立性と憲法尊重擁護義務をかなぐり捨て、憲法改正をめぐる特定の政治的主張に肩入れしたことは断じて許されません。

 しかも首相の提案は、単に自衛隊を憲法に明記するものではなく、違憲である集団的自衛権の行使を容認する「戦争法」によって地球の裏側まで活動の場を広げる自衛隊を認めようとするものであり、9条2項の空洞化・死文化をもたらし、日本国憲法の平和主義そのものを揺るがしかねません。今回の河野発言は、「一自衛官として」ではすまされず、かつて自衛隊が超法規的行動を取り得ると発言して更迭された栗栖弘臣統幕長に匹敵するきわめて重大な発言です。社民党としても厳しく追及していきます。

以上