声明・談話

2017年4月11日
(幹事長記者会見)

アメリカのシリア攻撃について(コメント)

社会民主党幹事長
又市征治

 アメリカ・トランプ政権は6日、シリア中部ホムスのシュアイラート空軍基地をトマホーク巡航ミサイル59発で空爆しました。アメリカが正面からシリア政府軍をミサイル攻撃したのは、11年のシリア内戦開始以来、これか初めてのことです。

 主権国家への武力攻撃については、国連憲章で決められているように、国連安保理の承認がある場合、あるいは自衛権行使の場合に限られています。今回の攻撃は、国連安保理決議もなく、自衛権行使に当たるかも定かではありません。そういう意味で、今回の一方的なアメリカの攻撃は、 国際法違反と言わなければなりません。

 もとより、化学兵器の使用は、人道と国際法に違反する重大で許されない蛮行であることはいうまでもありません。だからといってアメリカが勝手に何でもやっていいわけではなく、国連が調査を始めようとしているときに、あのような攻撃を行うことは、蛮行に対し蛮行で対応するものにほかなりません。

 今回の空爆によってシリアの現地に平安が訪れるかというとそうではありません。むしろイスラム社会の反米感情を煽るとともに、反政府勢力を勢いづかせることになります。ロシアとアメリカの関係も悪化し、国際的にも緊張を高めることになるのではないかということが懸念されます。

 こうした問題のあるアメリカの行動に対し、安倍首相は、いち早くアメリカ政府の決意を日本政府として「支持」し、空爆について「理解」することを表明しました。むしろトランプ大統領とプーチン大統領の両方の「友人」であるという安倍首相が、シリア和平に向け米ロの仲を取り持つ仲介に立つ努力をしなければならないのに、アメリカの「下駄の雪」として、アメリカの言うことは何でも充足していく危険性をまた表明したことになります。「戦争法」の下、今後シリアにおける戦闘が拡大したときに、アメリカからの要求で日本の自衛隊が米軍と一緒に参画していく危険性も出てくると言わざるを得ず、主権国家である日本の総理の対応としても問題があるといえます。

以上