声明・談話

2017年4月6日

「組織犯罪処罰法改正案」の審議入りに強く抗議する(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1. 安倍政権は本日、衆院本会議で事実上の「共謀罪」を創設する「組織犯罪処罰法改正案」の審議入りを強行した。3月31日に「監視社会化を招き市民の人権や自由を広く侵害する恐れが強い」と厳しく批判する会長声明を発表した日弁連など法曹関係者や学者、「日本ペンクラブ」をはじめ言論人・知識人やメディア関係者、そして市民団体など多様な立場の人々から広範な反対や危ぐの声が噴出する中で審議入りした暴挙は断じて容認できない。社民党は強く抗議し、あくまで廃案を求めて闘い抜く。

2.「共謀罪」法案が付託予定の衆院法務委員会では、昨秋の臨時国会から継続審議となっている債権関係の規定を改める民法改正案や、3月7日に国会提出された性犯罪を厳罰化する刑法改正案の審議が控えているが、政府・与党は民法改正案の採決後、刑法改正案を後回しにして「共謀罪」法案の審議に入る方針とされる。強姦罪などの法定刑の下限を引き上げ「親告罪」の規定を削除する刑法改正案は、性犯罪被害を受けた方々からの要望も切実で、多角的な視点から迅速かつ十分な国会審議が必要な重要法案だ。これをいわば「人質」に取った形で「共謀罪」法案を強引にねじ込み、提出順に審議するという与野党で長年守ってきた委員会運営のルールすらも無視する安倍政権と与党の強権は常軌を逸しており、国民の暮らしを蔑ろにしてでも宿願の「共謀罪」導入に固執する偏狭な姿勢の表れに他ならない。

3.「テロ等準備罪」に名を借りた「共謀罪」は犯罪の実行行為がなくても相談や計画するだけで処罰できる、すなわち個人の内心や思想そのものを処罰対象にしようとする内容で、日本国憲法の保障する思想・良心の自由や言論・表現の自由などを侵す明白な違憲立法である。しかも安倍政権が掲げる国連の「国際組織犯罪防止条約(TOC条約)」への加盟に必要との大義名分は既に多くの法曹関係者や学者により重大な疑義が指摘されている上、今回の法案で適用対象となる「組織的犯罪集団」や「合意」の範囲、「準備行為」がいずれも事実上無限定で、市民や労働組合の活動などが日常的に監視される可能性が高い。過去に3度廃案となった法案と危険性が何ら変わらない本質が明らかになっている。社民党は国会でのあらゆる機会を捉えてこうした問題点を徹底的に追及し、断固として廃案に追い込む決意である。

以上