声明・談話

2017年3月27日

2017年度政府予算案の成立について(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1.2017年度政府予算案は、本日の参議院本会議で採決され、与党などの賛成多数で可決・成立した。社民党は、社会保障の自然増を1400億円も圧縮し、医療・介護の負担を増加させる一方で、防衛費を膨張させ質量ともに軍拡を進める予算案であること、辺野古新基地建設を強行する一方で、沖縄振興を軽視すること、中小農家や被災地を切り捨てる予算であること、東京電力の負担と責任を国民に転嫁するものとなっていることなど、多くの問題点を抱えていることから、反対した。

2.社会保障関係費は過去最高を更新したとはいえ、高齢化等に伴う社会保障の「自然増」が1400億円カットされたのは、高齢者の暮らしの実態を無視した、高齢者や家族の負担増・給付削減への転嫁に他ならない。保育の受け皿拡大や保育士等の処遇改善は、まだまだ不十分である。給付型奨学金制度の創設も、17年度は70億円と雀の涙にすぎない。

3.防衛費は聖域とされ、5年連続で増加し過去最大となった。補正予算とあわせると、中期防の枠を上回るのは必至である。すでに中期防の改定前倒しの検討も始まっており、トランプ政権の「圧力」をテコに、対GDP1%の枠も突破しかねない勢いである。「戦争法」による新たな任務を見据えた装備の導入や島嶼防衛態勢の整備は断じて認められない。また、16年度に6億円だった防衛装備庁の「安全保障技術研究推進制度」が、17年度は一挙に110億円に増額されるなど、軍産官学一体化を進める動きが強まっていることも看過できない。

4.17年度予算案は、強気の税収見込みや特会剰余金の活用、想定金利の引き下げなどのやりくりで、何とか財政健全化に向かっているというイメージを取り繕った感が否めない。しかしその足下はきわめて不透明である。アベノミクスは、すでに破たんがあらわになりつつあり、貧困・格差の拡大が深刻になっている。経済再生と財政健全化の二兎を両立したいというのであれば、GDPの6割を占める個人消費や地域、中小企業を元気にするボトムアップの支援策、一人一人を大事にする「ヒューマン・ファースト」の経済政策への転換が求められている。

5.文部科学省の天下りあっせん問題や南スーダンPKOの日報問題と防衛相のシビリアンコントロールへの疑問、共謀罪をめぐる金田法相の資質問題、森友学園への国有地の格安払い下げ問題について、予算成立で幕引きをはかることは断じて許されない。引き続き稲田防衛相と金田法相の辞任を求めていく。特に森友学園問題では、籠池理事長の証人喚問を受け、疑惑はますます深まり、政権を揺さぶる大問題となっている。野党4党は共同で、安倍昭恵氏ら関係者の証人喚問を求めている。国民の不信や疑念に答えるためにも、引き続き予算委員会での集中審議や関係する委員会での徹底審議など、国会として全容の解明に全力を挙げる。

6.憲法審査会における議論も始まり、「平成の治安維持法」と呼ぶべき「共謀罪」法案も提出に至った。重要法案や課題が山積しているが、社民党は安倍政権の暴走を食い止めるべく、野党共闘と院外の多くの労組、市民団体との絆を深めて、全力で後半国会に臨んでいく。

以上