声明・談話

2016年11月16日

関西電力美浜3号機の運転延長の認可について(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1.原子力規制委員会は本日の定例会合で、運転開始から40年を迎える関西電力美浜原発3号機の運転延長を認可した。老朽原発の運転延長は、関西電力高浜1、2号機に続き2例目3件目となる。しかし、2004年8月9日、二次冷却系の復水系配管が通常運転中に破裂し、吹き出した高温の水蒸気によって11名の作業員が死傷した事故が発生している美浜原発3号機こそ、原発の運転期間を原則40年とする「40年ルール」を最も厳格に適用しなければならないのではなかったのか。社民党は、1976年12月1日に営業運転を始めた美浜3号機の期限である11月末に間に合わせようというスケジュールありきの認可決定に断固抗議するとともに、美浜3号機をルール通り廃炉とするよう強く求める。

2.老朽原発であるにもかかわらず、基準地震動は過小評価され、また、耐震評価では、熊本地震で経験したようなくり返しの強い揺れを想定していない。関電が「従来の手法では耐震健全性を示せない」としている中、規制委員会が新しい手法を採用したのは、再稼働ありきの審査といわざるを得ない。規制委員会は、「東京電力福島原子力発電所事故の教訓に学び、二度とこのような事故を起こさないために、そして、我が国の規制組織に対する国内外の信頼回復を図り、国民の安全を最優先に、原子力の安全管理を立て直し、真の安全文化を確立すべく、設置された」という組織理念の根本に立ち戻るべきである。

3.敦賀半島に立地する美浜原発は、大きな地震を引き起こす活断層に囲まれ、3号機の直下にも4本の破砕帯が存在している「断層の巣」にある。住民の避難についても、美浜町は原発が存在する東西にしか避難できないなど、机上の空論で、住民の安全は守れない。若狭湾に立地する原発の同時多発事故や原子力複合災害への対応も困難である。琵琶湖に最も近い原発である美浜原発の事故の影響は、福井県・京都府・滋賀県のみならず、関西一円に広がり、岐阜県・愛知県など東海地方にも及ぶ。住民や周辺自治体の不安に応えない期間延長は極めて問題である。

4.原子炉等規制法が原発の運転期間を原則40年に制限したのは、東京電力福島第1原発事故を教訓に、老朽化した原発から順次廃炉にしていくためである。東京電力福島第一原発の事故発生から5年半余りが経過するなかで、いまだに福島県民約8万人以上が避難生活を余儀なくされている。福島第一原発事故の原因は十分には究明されず、汚染水問題などが日毎に深刻さを増し、事故の収束もおぼつかない状況にある。福島第一原発事故後の電力需給の実態をみれば、原発なしでも電力供給に問題がなかったことは明らかである。まずは福島第一原発事故原因の徹底した究明と事故の収束こそを優先させるべきである。社民党は、原発再稼働阻止・脱原発社会の実現に向けた取り組みを一層強化していく。

以上