声明・談話

2016年11月11日

死刑執行に強く抗議する(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1.本日法務省は福岡拘置所で1人の死刑を執行し、死刑囚の氏名や犯罪事実を公表した。社民党は死刑制度が人権に反するものとして、その存置に強い疑問を呈してきた立場から、今回の死刑執行に強く抗議する。

2.第2次安倍政権以降では実に10度目、17人目の大量執行となる。8月の就任会見で金田勝年法相が述べた「人の命を絶つ極めて重大な刑罰。慎重な態度で臨む必要がある」との発言は口先だけだったと言わざるを得ない。就任からわずか3か月後のスピード執行は、政権交代前の慎重な議論の積み重ねを一切顧みず、死刑制度の維持・正当化を狙う安倍政権の偏向した姿勢の表われであり断じて認められない。また裁判員制度下で死刑が確定し執行されたのは2度目だが、裁判員裁判による死刑事件をめぐっては一昨年、裁判員経験者の有志が裁判員への刑場公開などの情報開示が進むまで死刑執行を停止するよう法務省に要請したにもかかわらず、無視したままの執行は厳しい批判を免れない。

3.死刑制度をめぐっては日本弁護士連合会が10月7日、「2020年までに死刑制度廃止を目指すべき」とする宣言を採択した。また11月8日の米大統領選挙と同時にカリフォルニア州で死刑廃止を求める法案の是非を問う住民投票が実施されるなど、制度の在り方を問う声が国内外から上がっている。死刑の廃止・停止は各国で進み、OECD(経済協力開発機構)加盟35か国で続けているのは米国と日本だけだが、こうした潮流を一顧だにせず執行を強行することは許されない。

4.政府および法務大臣は、早急に国際人権基準に沿った法改正への道筋をつけるとともに、死刑制度に関して存廃や死刑に代わる措置など刑罰のあり方についてより開かれた国民的な議論を尽くし、その間は死刑の執行を停止すべきである。社民党は今後も、死刑制度の見直しに全力を挙げて取り組む。

以上