声明・談話

2016年10月7日

SBS米を巡る農林水産省の調査結果について(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1.本日、農林水産省は、売買同時入札(SBS)制度で輸入された外国産米の取引をめぐって、業者の間で「調整金(販促費、リベート)」と呼ばれる不透明なカネのやり取りがあり、公表されている卸価格より実際は安く流通させていた疑いがあった問題について、不透明な取引が国産米の需給や価格に影響を与えている事実は確認できなかったなどとする調査結果を発表した。しかし、結論ありきのお手盛り調査であり、第三者も交えた徹底的な実態解明を強く求める。

2.商社や卸業者など139の業者から聞き取り調査を行い、40業者が調整金をやりとりする慣行がかつてあったと回答し、21業者は現在もあると認めた。今回の価格偽装問題は、安すぎる外国産米が輸入されないよう国の管理下で行われているSBS制度の趣旨に反し、世間を欺く行為で、断じて許されない。業者間で輸入価格を実際より高く見せかける取引が横行していたことを知っておきながら、外部からの指摘を放置していた農水省の責任は重く、農水省の疑惑放置についても解明が必要である。今後は取引の契約書に調整金の禁止を明記するというが、これまでも隠れて行われており、実効性は疑わしい。

3.農水省は、過去のSBS入札前後に国産米価格の変動が小さかったことなどから、SBS米は国産米の米価を下げていないと結論づけている。しかし、実際は調整金で輸入米が安く流通してきた疑念はぬぐえず、そもそも国産米の価格が安いときも、少ないとはいえ主食用として輸入され、供給過剰になっており、本来、国産米価はもっと上昇していたはずである。

4.環太平洋パートナーシップ協定(TPP)が発効すると、SBS米の輸入枠は新たに年間で約7.8万トン拡大する。備蓄を増やすので国産米価に影響しないとも説明するが、在庫圧力になって国産米価を押し下げることは間違いない。今回の価格偽装問題によって、TPP発効による国内のコメ生産額への影響はないという政府の説明の根拠が大きく崩れたことから、TPP影響試算のやり直しと国内対策の練り直しを強く求める。

5.政府・与党は14日からのTPP特別委員会での審議入りを求めている。しかし、誤った試算に基づいて行われてきた国会審議も一からやりなすべきであり、通常国会で23時間の審議したことを加えることは許されない。

以上