声明・談話

2016年1月29日

関西電力高浜原発3号機の再稼働に断固抗議する(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1.関西電力は、本日、全国で最も原発が集中する「原発銀座」にある高浜原発3号機(福井県高浜町)を再稼働させた。社民党は、無責任に「責任」や「安全」という言葉だけを繰り返し、住民の安全をないがしろにしたまま再稼働を強行した、関西電力、政府、原子力規制委員会に対し、断固抗議する。

2.新規制基準施行後、MOX燃料を使うプルサーマル発電としては初めてとなる。しかし、MOX燃料は制御が難しく安全性の余裕度を減らすものとの指摘がされている。実効性ある多重防護体制もなく、使用済み核燃料の対策などが未整備のままの再稼働によって、事故の可能性と被害の拡大が懸念される。

3.新規制基準自体が、東京電力福島第一原発事故の検証や原因究明も不十分なままに決定されたものである。昨年4月、福井地方裁判所は、新規制基準について「安全性が確保されておらず、合理性を欠く」と指摘し、原発の稼働が「住民らの人格権が侵害される具体的な危険性がある」などとして、再稼働を差し止める仮処分の決定を下していた。また、田中俊一原子力規制委員会委員長自身、「安全審査ではない」、「あくまでも新規制基準への適合審査」であって「安全を担保したわけではない」と発言している。基準に合致しているからといって、原発事故が決して繰り返されないことを担保するものではない。

4.高浜原発は、避難計画の策定が必要な30キロ圏内に、福井県のみならず京都府や滋賀県の3府県12市町が含まれている。また、50キロ圏には近畿地方1400万人の「水がめ」である琵琶湖も存在する。万が一事故が起これば、広範囲に長時間影響を及ぼすことは必至である。しかし、再稼働への地元同意は立地県・立地自治体に限定され、これらの自治体は、十分な関与ができないままである。しかも国は、防災計画・避難計画の策定を自治体に丸投げし、策定された計画計画の実効性の検証もない。

5.東電福島第一原子力発電所事故も収束せず、原因解明もなされていない。一方、昨年の夏も電力需要ピークも原発なしで乗り切り、その後も安定的な電力供給が続き、「電力不足」は発生していない。到底、高浜原発の再稼働を容認できる環境ではない。

6.2016年は、チェルノブイリ原発事故から30年、東京電力福島第一原発事故から5年の節目の年である。にもかかわらず、原子力ムラや財界の要求に応え、原子力を成長戦略に位置づけた安倍政権は、原発の再稼働を強行し、海外への原発輸出に躍起になっている。新たな「安全神話」と無責任体制の復活を許してはならない。社民党は、「さようなら原発1000万人アクション」をはじめ、再稼働に反対する多くの市民の皆さんとともに、改めて、高浜原発の問題点を徹底追及するとともに、原発再稼働阻止・脱原発社会実現への取り組みを一層強化していく。

以上