声明・談話

2016年1月20日

2015年度補正予算案の成立に当たって(談話)

社会民主党幹事長 又市 征治

1.本日、2015年度補正予算案が与党などの賛成多数で成立した。社民党は、個別には必要な経費の積み増しも含まれていないわけではないが、総体として「一億総活躍」と称してアベノミクスの失敗を隠すための、選挙目当てのバラマキに他ならず、アベノミクスを転換し「トリクルダウンではなくボトムアップ」の予算を求める立場から反対した。

2.財政法29条は、補正予算には「緊要性」を求めているが、安倍政権下における補正予算は、「緊要性」と関係なく、政府与党の「便利な財布」としてバラマキの温床となっている。2015年度補正予算案は、憲法53条に基づく野党5党の臨時国会召集要求を政府与党が拒否したことから、2016年度当初予算案とあわせ、事実上4年連続の「15か月予算」として編成された。このため、昨年9月の台風18号による茨城県常総市などで被災した農家に対する営農再開に向けた支援策をはじめとする、まさに「緊要」である支出が先送りにされてしまったことは看過できない。

3.「一億総活躍社会の実現」と称して実施される「年金生活者等支援臨時福祉給付金」については、昨年の補正予算で実施された統一自治体選挙対策としての「プレミアム商品券」同様、参議院選挙目当てのバラマキであると批判せざるを得ない。支給対象を市町村民税非課税世帯の高齢者に限定し、一方で来年度から「子育て世帯臨時特例給付金」を廃止することは、「一億総活躍」どころか、世代間対立を煽り、子育て世代の将来への不安をさらに助長するものである。

4.「TPP関連政策大綱実現」に向けた施策も盛り込まれたが、TPPの全体像はいまだに不透明であり、条約承認案の国会審議もなされていない。TPP対策を先行実施することは断じて容認できず、これもまた選挙対策のバラマキであると言わざるを得ない。

5.安倍政権下での補正予算については、当初予算からの「前倒し計上」も問題視されてきた。今回も、巡視船艇や航空機の建造費などの前倒し計上により、海上保安庁の補正予算は過去最高の255億円となった。同時に、「災害対処能力の向上」を口実に、戦争法による新たな任務を見据えた装備の前倒し計上も、当初予算で防衛費の増額を小さく見せる粉飾的手法である。

6.安倍政権下では「基金」の新設・積み増しが実施されてきたが、今回も補正予算の「緊要性」や予算の単年度主義の観点から問題の多い「基金」の積み増しが実施されたことは、問題である。さらに、「国民生活の安全・安心の確保」と称してマイナンバーカードの製造・発行等の費用が計上されているが、マイナンバーへの国民の「不安」は増すばかりである。個人番号カードは希望者のみが申請するものであるが、その周知徹底もなされておらず問題である。

以上