声明・談話

2015年12月28日

「従軍慰安婦問題」に関する日韓合意について(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1.本日、いわゆる「従軍慰安婦問題」について、日韓両国の外相会談が行われ、韓国政府が財団を設置し、日本政府からも資金を拠出するとともに、安倍晋三首相の「おわび」の手紙を届けることなどで一致した。「従軍慰安婦問題」の解決は、両国間の最大の課題となっており、また被害者の皆様が大変ご高齢でもあることから、社民党は、関係者が生存されているうちに問題が解決されるよう、両国政府が真摯に向き合い、中でも日本政府による努力と決断を求めてきた。今年は、日韓国交正常化50周年という節目の年であり、今回の合意を一歩前進と受け止める。しかし、最も近い隣国でありながら、問題が大きくこじれたのは、安倍政権の歴史認識によるところが大きかったと言わざるを得ない。日本政府は、「従軍慰安婦問題」について、「日韓請求権協定で解決済み」との姿勢を崩さず、今年8月に発表された戦後70年「安倍談話」においても、「慰安婦」の言葉はどこにも明示されていなかった。

2.戦後50年に向けた談話の中で、村山元総理は、「慰安婦」問題について、あらためて「心からの深い反省とお詫びの気持ち」を表明し、この気持ちを国民に分かち合ってもらうために、「幅広い国民参加の道」を探求すると明らかにした。そして、村山連立政権では、国民も参加してもらって、慰安婦に対する政府の道義的な責任を果たすために、元「慰安婦」の方々に対する全国民的な償いの気持ちをあらわす事業と、女性をめぐる今日的な問題の解決のための事業を推進することを決定し、深い償いと反省の気持をこめて、財団法人「女性のためのアジア平和国民基金」を設立した。そして、歴代総理のお詫びの手紙を添えて「償い金」を被害者の皆様にお渡しをするとともに、医療・福祉支援事業を実施した。

3.しかし、国家の責任を認めた全面的な補償にはならなかったことなどもあって、償い金事業は、結果として、両国民間の和解を成し遂げるまでには至らなかった。その後、社民党は、「従軍慰安婦問題」の解決に対する我が国の姿勢を明らかにするとともに、その解決のための基本的な枠組み及び道筋について規定する、謝罪と救済のための立法的解決の努力を志向してきた。

4.「従軍慰安婦問題」が多くの女性に癒しがたい苦痛をあたえ、女性の名誉と尊厳を深く傷つけたことは間違いない。老いと病いと消えざる記憶の重みに耐えて、生きておられる高齢の元慰安婦の方々に残された時間は限られている。戦時中から今日までの彼女たちの屈辱と苦痛は、とうてい償いきれるものではない。「和解」とは、被害当事者が受け入れられる解決策が示された時にはじめて、その第一歩を踏み出すことができる。なによりも大切なのは、一人でも多くの日本国民が、犠牲者の方々の苦悩を受け止め、心からの償いの気持ちを示すことである。社民党はこれからも、真摯に被害者の声に向き合って解決への道を拓くことを強く求めていく。

以上