声明・談話

2015年6月5日

戦争法案に対する衆議院憲法審査会参考人の「違憲」発言について(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1.昨日の衆議院憲法審査会で、現在衆議院で審議中の戦争法案について、与党自民党・公明党及び次世代の党が推薦した長谷部恭男教授を含む出席した3人の憲法学者全員がいずれも「違憲」であるとの認識を示した。安倍政権のひとりよがりな憲法解釈に対し、憲法上多くの問題点を有しているとの疑義が改めて明らかになった。憲法の専門研究者からの「法案は違憲」との指摘を政府は真摯に重く受け止め、現在審議中の法案をすみやかに撤回すべきである。

2.他方、菅官房長官は、記者会見で、「全く違憲でないと言う著名な憲法学者もたくさんいる」、「審議には影響ない」などと強弁している。根拠もなく「全く違憲でないと言う著名な憲法学者もたくさんいる」とするが、「全く違憲でないと言う著名な憲法学者がたくさんいる」のであれば、ぜひ挙げてほしいし、多様な意見を反映させるためにも、与党推薦の参考人として招致すべきではなかったか。また、そもそも参考人招致とは、広く有識者や専門家の専門的・政策的な識見等を議会の審議に反映させるところに意味があり、「審議に影響がない」というのなら、参考人質疑という制度自体が無意味ということになる。与野党合意の上、それぞれの立場から招致した参考人の意見をないがしろにするのみならず、立法の参考に資するという参考人制度も否定するものである。内閣で重要な地位にある者の発言として看過できるものではなく、発言の撤回と参考人への謝罪を求める。

3.6月3日、170人を超える多くの憲法学者が「安保関連法案に反対し、そのすみやかな廃案を求める憲法研究者の声明」を発表している。声明では、安保関連法案は、これまで政府が憲法9条の下では違憲としてきた集団的自衛権の行使を可能とし、米国などの軍隊による様々な場合での武力行使に、自衛隊が地理的限定なく緊密に協力するなど、憲法9条が定めた戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認の体制を根底からくつがえすものであるから「戦争法案」の名にふさわしい、としたうえで、「憲法上多くの問題点をはらむ安保関連法案を、国会はすみやかに廃案にする」ことを求めている。短期間で多くの方が声明に賛同したことからも、戦争法案に対し、全国の憲法研究者が強い危機感を抱いていることは明らかである。社民党は改めて戦争法案の廃案、昨年7月1日の閣議決定及び新日米ガイドラインの撤回に全力を挙げる。

以上