声明・談話

2015年5月3日

憲法記念日にあたって(声明)

社会民主党

1.本日、68回目の憲法記念日を迎えました。日本国憲法のもつ主権在民、平和主義、基本的人権尊重の理念は、国民一人ひとりの尊厳を守り、戦後の日本の発展と国民生活の向上を導いてきました。また不戦の誓いは、他の諸国とりわけアジア近隣諸国からの信頼を得る礎となってきました。しかし今その憲法が、「戦後レジームからの脱却」をめざす安倍政権によって壊されようとしています。これまで一貫して憲法擁護のたたかいに取り組んできた社民党は、平和憲法の守り手としての決意を新たにし、憲法改悪を許さず、憲法理念の実現に邁進することを誓います。

2.安倍首相は、就任以来2年半、「厳しさを増す安全保障環境への変化」を名目に国家安全保障会議(日本版NSC)設置法、特定秘密保護法、防衛政策三文書策定(国家安全保障戦略、新防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画)、武器輸出三原則の廃止、そして歴代政権の憲法解釈を否定した集団的自衛権行使容認の閣議決定などを矢継ぎ早に進めてきました。しかし、安倍首相の靖国参拝や「村山談話」を否定するような誤った歴史認識と言動こそが「厳しさ」を招く要因であり、いわば「自作自演」で国民の不安をあおって「戦争する国」づくりを正当化しようとするものです。また、政府・与党による報道機関への圧力や国会での質問権侵害は、安倍政権の「この道」を邪魔するものを排除しようとする言論統制であり、戦前の軍国主義を彷彿とさせる危険性をはらんでいます。

3.安倍政権は、今国会で集団的自衛権の行使を可能にする一連の「戦争法案」整備を目指しています。これに先立ち、日米安保条約を大きく逸脱して日米軍事一体化を拡大する「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」再改定に合意しました。法案提出の前に対米公約で既成事実化をはかることは、国会軽視、主権者無視の許しがたい暴挙です。戦後70年にわたる平和国家としての歩みを180度転換し、「専守防衛」の自衛隊を「軍」に変えて、米軍とともに世界規模で戦争に加担できるようにする「戦争法案」を許すわけにいきません。社民党は、安倍政権の掲げる「積極的平和主義」の内実が「積極的平和’破壊’」であることを明白にして、法案の提出・成立阻止に全力を挙げます。

4.「戦争をさせない1000人委員会」や「さようなら原発1000万人アクション」の運動、「原発再稼働差し止め」訴訟、「憲法9条にノーベル平和賞を」運動、「辺野古新基地建設反対」運動など、安倍政権の憲法破壊への抗議行動が全国各地で高まっています。消費税増税と社会保障の切り下げ、被災地復興の置き去り、原発再稼働推進、労働法制の改悪、地方破壊のTPP参加、辺野古新基地建設強行などの暴走が、憲法で保障された生存権や勤労権、幸福追求権を奪っています。憲法の本質を捻じ曲げ、国家権力を振りかざして主権者である国民を縛ろうとする独裁政治を終焉させ、憲法を国民の手に取り戻すために、さらに運動の輪を大きく広げて安倍政権を包囲していかねばなりません。

5.政界での護憲のシンボルといわれた土井たか子さんは、「日本国憲法を貫く平和主義は、日本国民の総意であり希望である」との言葉を遺しています。戦禍を経験した人々が知る「平和憲法」という希望の灯りを灯し続けていくことが、私たちに課せられています。「戦争できる国」をめざして非現実的な想定による様々な「事態」をあおる安倍政権から、「憲法の存立危機事態」を防がねばなりません。社民党は、平和を愛し憲法改悪に反対する多くの人々とともに、憲法を護り、その理念を社会の隅々に生かし、拡げて行く活動に邁進します。共に手を携えて改憲の流れを押しとどめましょう。

以上