声明・談話

2015年4月28日

日米防衛協力の指針の改定合意について(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1.日米両政府は、昨夜、外務・防衛閣僚会合(2プラス2)において、自衛隊と米軍の役割分担を定めた日米防衛協力の指針(ガイドライン)を18年ぶりに改定することで合意した。国会審議も国民への説明もないまま、米国との合意を先行させ、既成事実を押しつける手法は問題である。内容的にも、憲法の平和主義に基づく「専守防衛」を放棄するに等しいものであり、日本の安全と極東の平和の維持を目的とする日米安全保障条約の枠組みをも逸脱するものといわざるをえない。国会を軽視し、戦後70年間の平和国家の歩みを180度転換させようとする、安倍政権の暴挙は断じて許すことはできない。

2.新たな指針は、「切れ目のない」共同対応を名目に、「アジア太平洋地域」に加え、「これを越えた地域」の「平和と安全に主導的役割を果たす」とするなど、「日米同盟のグローバルな性格」を強調している。日本が直接攻撃を受けていなくても集団的自衛権を行使し、米軍と共同作戦を行うとともに、後方支援についても地理的制約を取り払い、地球規模で実施することで合意した。集団的自衛権行使の具体例として、中東のホルムズ海峡を念頭に自衛隊による戦時の機雷掃海も明記された。新たな指針によって、機雷掃海、弾道ミサイルの迎撃、米艦の防護、不審船の臨検、弾薬の提供や発進準備中の航空機への給油などが解禁される。さらに、日本の安全とは無関係の「グローバルな協力」も新設し、国際的な人道支援や多国籍軍への後方支援などでも合意した。

3.事実上、地理的範囲や内容を大幅に拡大し、あらゆる地域やあらゆる事態で米国に対する際限のない軍事協力・支援を可能とするものであり、自衛隊と米軍の一体化がさらに強まることになる。しかし、対米協力・支援の飛躍的な拡大は、米国の戦争に日本が巻き込まれ、自衛隊が戦闘に巻き込まれる危険性や日本がテロの標的にされる恐れが高まることになる。また、南シナ海などで自衛隊が活動するようになれば、日中の緊張が高まることが懸念される。

4.さらに、安全保障協議委員会(2プラス2)の共同文書において、米軍普天間基地の名護市辺野古への移設が運用上、政治上、財政上、戦略上の懸念に対処し、普天間飛行場の継続的な使用を回避するための「唯一の解決策」であると再確認した。沖縄の民意を踏みにじり、対米公約を錦の御旗に新基地建設を押しつける姿勢は許すことはできない。

5.政府は、今回の新たな指針の合意を受け、連休明けの5月14日にも戦争関連法案の閣議決定を行い国会へ提出する構えである。社民党は、護憲の党の矜持をかけ、院内外の多くの皆さんと手を携えて、戦争関連法案の制定を許さない闘いを強化する。

以上