声明・談話

2015年4月9日

2015年度政府予算案の成立に当たって(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1.本日の参議院本会議で、一般会計総額が過去最大の96.34兆円となり、3年連続の「15か月予算」として編成された2015年度予算案が可決し、成立した。今回の予算案は、「消費税依存税制」となる一方、社会保障の切り捨てを進め、3年連続の防衛費の増額を図り過去最大の「軍拡予算」となっている。社民党は、「世界一企業が活動しやすい国」、「戦争できる国」づくりを目指す安倍政権のカラーが鮮明になった予算であり、国民の期待に応えるものとは到底いえないことから、反対した。

2.歳入の前提となる2015年度税制改正によって、消費税率10%への増税を2017年4月から実施することが決め打ちされた。さらに、法人実効税率の引き下げや贈与税の減税をはじめとする大企業・資産家優遇税制が拡大され、税制の所得再分配機能が一層低下するとともに、税収に占める消費税の割合が2年連続で最大となる「消費税依存税制」となっている。

3.昨年4月からの消費税増税分は、全額社会保障として国民に還元すると言いながら、介護報酬の大幅な減額や生活保護の見直しなどが行われるなど、社会保障切り捨てのオンパレードである。消費税率再引き上げの延期の影響は、無年金者や低年金者にしわ寄せされている。雇用については、雇用調整助成金が対前年度比65%減となる一方、労働移動支援助成金は対前年度比15%増の381億円と拡大し、雇用を維持するより労働移動を進める安倍政権の姿勢が明白である。

4.一方、防衛費の「聖域化」はますます進行し、前年度補正予算と合わせた「15か月予算」で見れば防衛費は5兆円を突破した。国産固定翼哨戒機P1、オスプレイ、ステルス戦闘機F35、水陸両用車の配備、イージス艦の建造など、集団的自衛権行使の解禁をにらんだ装備が増え、「専守防衛」の国是に反すると言わざるを得ない。防衛調達について長期のローン契約を結ぶことは、継続的な軍拡と歳出の硬直化を進める。また、辺野古新基地建設費を増額する一方、沖縄県が切望していた沖縄一括交付金を減額したことは、翁長知事への圧力であることは明らかである。

5.九州電力・川内原発の再稼働が目論まれる中、再稼働容認自治体に配る交付金を創設したが、「地方創生」どころか、原発マネーに依存する地方を生み出し、地域資源を生かした「地域の再生」に反するものである。地方財政も国の施策との連動性が強まり、分権・自治の視点から問題が残るものとなった。

6.いわゆるアベノミクスが当然の結果としてもたらす、大企業と中小企業の格差、都市と地方の格差、正規雇用と非正規雇用の格差、富裕層と低所得者層の格差等を是正し、貧困をなくす施策こそが今、求められている。社民党は、個人消費を中心とする内需を拡大していくべきであり、家計に対する支援が最重点の立場で、予算執行段階においても、労働者や社会的弱者にしわ寄せをもたらすアベノミクスの問題点を引き続き徹底的に追及していく。

7.政治とカネの問題、アベノミクスと国民生活、雇用・賃上げ問題、歴史認識と70年談話、NHK会長問題など、論議すべき課題が山積している。後半国会は、労働者派遣法の改悪や労働基準法の改悪法案が俎上に上るとともに、連休明けにも集団的自衛権行使容認の閣議決定に基づく戦争関連法案の提出が予定されている。社民党は安倍政権と徹底的に対峙し、護憲の党の矜持をかけて国民生活の再建と平和憲法の擁護に全力を挙げる。

以上