声明・談話

2014年12月8日

7~9月期GDPの下方修正について(コメント)

社会民主党党首
吉田 忠智

1.内閣府が8日発表した7~9月期のGDP改定値は、速報値段階の1.6%減からマイナス幅が拡大し、年率で1.9%減となった。4月の消費税率8%へ の引き上げ、急速な円安による物価上昇により、GDPの6割を占める個人消費の持ち直しは大きく遅れていることに加え、業績の改善が伝えられてきた企業部 門でも設備投資がいまだ低調であることが明らかになった。

2.名目3%以上の経済成長という公約達成どころか、2四半期連続のマイナス成長が深刻化し、労働者や中小企業、地方へのトリクルダウンどころではなく なった。リセッション(景気後退)がもたらされたといってよい。企業を応援し成長が続き経済が繁栄すれば、雇用が広がり、所得も増大し、生活は豊かになる という「好循環」自体が幻想であることが明らかとなった。大企業や外資、富裕層を優遇する「アベノミクス」は、もはや効果がないどころか破綻しており、低 賃金労働者を作り出すなど経済格差と生活破壊をもたらす「アベノミクス」からの転換が必要である。

3.他方、麻生副総理兼財務相は、6日の松本市内での街頭演説で、「間違いなく我々は結果を出した。60年ぶりの企業の利益率を出している」としたうえ で、「(結果を)出していないのは、よほど運が悪いか、経営者に能力がないから」と述べた。消費税増税による消費減や消費税分の転嫁、円安による原材料費 や燃料代等の高騰に苦しむ中小企業の経営を全く顧みない暴言であり、厳しく糾弾する。

4.必要なのは、「トリクルダウンではなく、ボトムアップ」である。15年連続で下げられ続けてきた勤労者の賃金や、全勤労者の35%超にも増大した非正 規労働者にみられる雇用の不安定化、将来への不安、4月の消費税増税が個人消費に悪影響を与えている。大企業や富裕層ではなく、家計に対する支援を最重点 と位置づけ、賃上げや安定雇用の拡大と所得増によって消費と内需の拡大を図るべきである。そのためにも、消費税の再増税を撤回するとともに、とりあえず 5%へ戻すことで、個人消費を喚起する。また、この間落ち込んだ労働者の年収を回復するため、「賃上げ目標」を設定し、最低賃金を時給1000円まで引き 上げるなど、月例賃金アップに政策を総動員する。あわせて、中小企業支援策を強化する。社民党は、くらしと雇用を立て直し、景気の回復を実現する政策を強 く訴えていく。

以上