声明・談話

2014年12月8日

少子化に拍車をかける「アベノミクス」の転換、
天につばする麻生太郎副総理兼財務相の辞任を求める(コメント)

社会民主党党首
吉田 忠智

1.麻生太郎副総理兼財務相は7日、札幌市内で行った衆議院選挙の応援演説の中で、社会保障費の増大に関して、「高齢者が悪いようなイメージを作っている 人がいっぱいいるが、子どもを産まない方が問題だ」と述べた。女性の基本的権利に無頓着であり、また政府・自民党の責任を棚に上げて子育て世代を一方的に 悪者視する妄言であり、社民党は、こうした発言を行った麻生副総理兼財務相を断固糾弾するとともに、自らの発言を撤回し、閣僚を辞任するよう強く求める。

2.国連の国際人口開発会議(カイロ、1994年)で、「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する権利)」は「カップルおよび個人の基本的権 利」と定義され、国連第4回世界会議(北京、1995年)では、さらに踏み込み「女性の権利」とされている。また、少子化社会対策基本法には「もとより、 結婚や出産は個人の決定に基づくもの」と明記されている。子どもを持つか持たないか、 いつ持つか、何人持つかを決めるのは女性の自己決定権である。戦中、「産めよ殖やせよ」と国家による人口政策を行ってきたが、生殖(出産、避妊、中絶)に 関しては国家政策ではなく個人の自己決定が尊重されるべきであり、国家は女性の生涯を通じての健康(身体的・精神的なものを含む)を保障しなければならな い。

3.「子どもを産まない方が問題だ」というが、産みたい人が産める環境や子どもを育てる環境が余りに整っていないことが原因だ。産科医の不足、地域の病院 や助産施設の不足、保育所・学童保育などの待機児童があふれている実態にある。加えて、賃金が低く、不安定な非正規労働者が、若い世代でも増加している。 若者の雇用劣化や格差拡大、貧困の深刻化が若者の家族形成を困難にしている。さらに社会保障制度への不安・不信が増大している。それは、政府・自民党がつ くってきた日本社会の現状であり、まさに構造改革を推し進めてきた政府・自民党の責任である。

4.麻生氏も加わる安倍政権が進める「アベノミクス」によって、非正規雇用の割合は過去最大の38.2%を記録し、年収200万円以下のワーキングプアの 労働者数も過去最大の1119.9万人に達している。3本目の矢の成長戦略では、一生涯派遣を押しつける労働者派遣法改悪や残業代ゼロで過労死促進のホワ イトカラー・イグゼンプションなどの労働法制の全面改悪で、少子化の大きな原因となる雇用破壊を強力に推し進め、人間らしい働き方を困難にしようとしてい る。麻生氏の発言は天につばするものだ。

6.若い世代が子どもを産もうと思う、夢や希望をもてる社会づくりのためには、雇用と生活の安定を図ることが大事である。社民党は、何よりも、不安定雇用 や長時間労働に規制をかけ、仕事と生活の両立を諦めざるをえない労働者への支援や社会環境の整備をしっかり行う。そして、若い世代が安心して子どもを産み 社会が子育てへの支援を行うよう全力を挙げる。そのためにも、この選挙戦で、格差を拡大し、雇用と暮らしの破壊を推し進める「アベノミクス」からの転換以外に道はないことを強く訴える。

以上