声明・談話

2014年3月20日

2014年度予算の成立に当たって(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1.本日、政府が「経済再生・デフレ脱却と財政健全化」と銘打った2014年度予算が成立した。13年度補正予算と合わせた「15か月予算」は、「2年連続100兆円」という大規模予算となったが、実態は、消費税増税を前提とし、復興法人特別税の前倒し廃止など、大企業にやさしく家計にきびしい「国民生活破壊」の予算であり、財政再建を度外視した「バラマキ予算」であることから、社民党は断固として反対した。

2.13年度補正予算の1.1兆円と復興特別会計における公共事業も合わせれば、アベノミクスとはまさに公共事業頼みとなっているが、入札不調や建設資機材の高騰、要員不足など被災地の復興にも支障が出ており、国土強靱化やオリンピック、競争力強化等を名目とした不要不急の大規模公共事業の拡大は問題である。また、国家安全保障戦略及び新防衛大綱・新中期防を受け、防衛関係予算は2年連続の増額となり、防衛力スリム化の流れを完全に反転させた軍拡予算となっている。

3.一方、社会保障関係予算について、政府は2016年度の消費税増収分5.0兆円(国・地方)を、すべて社会保障の充実・安定に向けるとし、まず、基礎年金国庫負担割合2分の1の恒久化に約2.95兆円を注ぎ込んでいるが、無年金・低年金の問題の解決にはほど遠い。保育も、その質が置き去りになり、子どもの安全が確保できるのか、保育士の働く環境が改善されるのか、懸念材料が多い。また2014年度の診療報酬改定は、実質マイナス改定となり、医療の質の低下は避けられない。さらに4月より、70歳から74歳の医療費窓口負担は段階的に2割に引き上げられる。加えて再来年度から一定所得者以上の介護利用保険料も2割に引き上げられるなど、公費の抑制・削減と利用者負担増が目白押しとなっている。

4.その他、大規模農家に支援が集中し、小規模農家や中山間地域が切り捨てられるのではないかと危惧せざるを得ない「攻めの農林水産業」予算の問題や、地方交付税の恣意的算定の拡大、分権・自治に逆行する偏在是正のための法人住民税の交付税原資化と地方法人特別税の継続、被災地の復興軽視、問題多い原子力予算、高校無償化制度に対する見直しにより創設される「奨学給付金制度」の不十分さ、道徳教育の充実など、教育への安倍カラーの浸透も問題である。

5.自然成立まで時間があるにもかかわらず、核セキュリティサミットへの安倍首相の出席を理由に、審議が尽くされることなく、過去3番目の最速スピードで予算が成立したのは、良識の府・再考の府として残念である。消費税増税を控えて、アベノミクスの問題点と国民生活の状況、雇用・賃上げ問題はもとより、集団的自衛権、歴史認識、NHK会長発言と公共放送のあり方、内閣法制局長官問題など、論議すべき課題が山積している。社民党は後半国会においても、国民生活と雇用を守り、震災復興及び被災者支援に全力をあげ、脱原発を願う多くの人々と手を携え、「実感なき景気回復」の実態、トリクルダウン理論にもとづく企業のための「成長戦略」、労働法制の規制緩和、特定秘密保護法等の問題を厳しく追及するとともに、解釈改憲で集団的自衛権の行使容認にひた走る安倍政権と徹底的に対峙し、粉骨砕身する決意である。

以上

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