声明・談話

2013年12月13日

新たな「エネルギー基本計画」について(コメント)

社民党政策審議会長
吉川 元

政府は、中長期的なエネルギー政策の指針となる「エネルギー基本計画」の素案をまとめた。12月6日の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会で提示された内容について、現在(~1月4日まで)、パブリックコメントを募っている最中である。

今回の「エネルギー基本計画」は、将来的に「原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」とした民主党政権時代のエネルギー政策を大転換し、原発を「重要なベース電源」と位置づけている。一応、原発依存度を「可能な限り低減させる」とはしているものの、長期的に一定割合を確保することを明記し、新増設の余地を残したうえ、核燃料サイクルを「着実に推進する」とするなど、これまでの脱原発依存方針を完全に捨てさった。

福島では事故から2年半以上を経てなお、大量の汚染水が環境に垂れ流され、事故の収束の見通しも立っていない。14万人以上の住民がいぜん困難な避難生活を強いられ、被害者への賠償も滞っているのが現状である。原子力依存を維持・継続するという政策転換を行なう状況とはとうてい言えない。

本日の基本政策分科会では、パブリックコメントに付されている素案が原発を「重要なベース電源」としていたものを「基盤となる重要なベース電源」と変更するなど、表現を強める修正が行われる見込みである。あらゆる手法を通じて姑息に原発を推進しようとする安倍政権の企てに対しては、強い怒りを禁じ得ない。

民主党政権のエネルギー政策は、半年以上にわたる審議会での議論や「討論型世論調査」をはじめとする国民的議論を踏まえて決定したものであり、政権が変わったからといって簡単に反故にできるものではない。福島の事故を踏まえた、「脱原発依存」という国民の意思に完全に逆行する、新たな「エネルギー基本計画」の内容は、社民党としてとうてい認めることはできないものである。

以上