声明・談話

2013年12月10日

TPP交渉の年内妥結断念について(談話)

社会民主党幹事長
又市 征治

1.本日、シンガポールで開かれていたTPP(環太平洋経済連携協定)交渉の閣僚会合が終了し、年内妥結を断念した。日本にとって最も懸念される関税問題の議論は越年する方向だが、国民の不安は全く払拭されておらず、守秘義務を理由に情報開示もほとんどない中、安易な妥結など断じて許されない。米国をはじめ参加各国が日本に対し、農産物重要5項目を含む全ての関税撤廃を求める強硬姿勢を崩さない以上、国民生活を守る意味からもこれ以上の交渉参加継続は認められない。農産物重要5項目を関税撤廃対象から除外することを求める衆参農林水産委員会決議は、聖域確保が困難と判断すれば「交渉からの脱退も辞さない」と明記しており、この国民との約束を貫く以外に安倍政権が取るべき道はない。社民党は、TPP交渉からの即時脱退を改めて強く求める。

2.安倍首相はこれまで「TPPは聖域なき関税撤廃を前提としたものではない」と主張し、2月の日米首脳会談でも「日本に一定の農業品、米国に一定の工業製品というセンシティビティ(重要品目)がある」と双方の国内事情に配慮することを確認しており、交渉に参加しても日本は不利な条件を飲まされることはない、と言い続けてきた。しかし、それは真っ赤な偽りであることが、もはやはっきりした。米国は日本に対し関税全廃を強く迫る一方、日本車の対米輸出が増えれば関税を一時的に引き上げる特別措置の導入を求めるなど、理不尽な主張を展開している事実が明らかになり、首相が力説してきた双方の国内事情に配慮というTPP交渉参加の前提条件は崩れている。

3.TPPと歩調を合わせ、安倍政権は定着しつつある戸別所得補償制度を廃止するなど、農業政策の大転換に踏み込もうとしている。中でも主食用米から飼料用米への転換を促す方針だが、飼料用米の供給先である日本の畜産業はTPP参加によって大きな打撃を受けると見込まれており、政策に全く整合性、一貫性が無い。安倍政権が新たな農業政策と言うなら、TPP交渉からの脱退がその第一歩でなければならない。
TPP参加阻止の闘いは今、まさに正念場を迎えている。社民党は、TPP参加に懸念を有するあらゆる団体・個人と国会の内外で一層共闘を強め、脱退を勝ち取るまで断固闘い抜く決意である。

以上