声明・談話

2013年12月5日

特定秘密保護法案の相次ぐ強行採決を弾劾する(談話)

社会民主党幹事長
又市 征治

1.安倍政権と与党は本日、参院国家安全保障特別委員会で特定秘密保護法案を強行採決した。参院での審議入りからわずか一週間余、衆院に続く強行の愚は、良識の府・熟議の府としての参院の自殺行為であるばかりか、民主主義に対する重大な冒涜に他ならず、社民党は満腔の怒りを持ってこの暴挙に抗議する。映画監督や俳優、ノーベル賞受賞学者など国内外を問わず各界各層の反対の世論が日増しに沸騰し、全ての参考人も反対・慎重意見を述べたにもかかわらず、それを一顧だにせず採決に踏み切った民意無視、国会無視の姿勢は断じて許し難い。相次ぐ強行採決に、人権と民主主義を軽んじる法案の本質が如実に表れている。今回の委員会採決は無効であり、山崎参院議長は同法案を委員会に差し戻すとともに、本会議を開会すべきではない。

2.特定秘密保護法案の参院での審議は、衆院にも増して粗雑、拙速、強権的なものに終始した。中川委員長が安保特別委の開会を職権で決めたことに始まり、社民党をはじめ野党側が求めた菅官房長官の委員会出席を与党側が拒否して質問権を侵害、さらには形ばかりの地方公聴会開催をその前夜に一方的に強行議決するなど、政府・与党の横暴と数の驕りが際立った。しかもわずかな審議の中ですら、公務員と報道関係者の接触に規範を新設するとの答弁を一日で撤回するなど、森担当相の答弁は迷走に次ぐ迷走で法案のずさんさ、恣意的判断が入る余地の大きさを自ら証明した。また①食品の安全に関する情報も特定秘密に指定される可能性があること、②第三者に伝えないことを条件に外国からもたらされた情報は国会から求められても提出できないこと、③罰則「不正取得罪」をめぐり記者や市民が明確に特定秘密と認識していなくても、取得するかもしれないという「未必の故意」が成立すれば罪に問われる可能性があること、④昨日、唐突に「保全監視委員会」「情報保全諮問会議」「独立公文書管理監」を政府内に置くと表明、今日になって内閣府にも情報保全監察組織を新設するなどとしたが、泥縄式の対応でいずれも客観性・独立性が極めて疑わしいこと――など、深刻な懸念を抱かざるを得ない新たな問題点も次々と判明した。

3.そして何より、市民のデモ活動をテロと同一視した自民党・石破幹事長の言語道断の暴言によって、「テロの防止」を名目に特定秘密の範囲を際限なく広げて平和的な市民の訴えすら監視・抑圧の対象とし、国民の思想・信条にまで介入したい政府・与党のあからさまな本音が露呈した。政府原案、修正案の幾多の論点に加えて、こうした新たな重大懸念をも置き去りにしたままの法案成立など断じて認められない。事態は極めて切迫しているが、社民党はあくまで廃案を求め闘い抜く。

以上