声明・談話

2013年9月2日

子ども・被災者支援法「基本方針」案の撤回と再策定を求める(談話)

社会民主党
政策審議会長 吉田忠智

1.復興庁は8月30日、東京電力福島第一原発事故の被災者支援を定めた「子ども・被災者支援法」の「基本方針」案を発表した。昨年6月の法成立から1年2ヵ月たってようやく示された案だが、同法の基本理念に反し、被災者の意見反映も保証されておらず、内容的にも手続き的にも基本方針の名に値しない。社民党は安倍政権が速やかにこれを撤回し、被災者の声を反映したものとして改めて策定することを要求する。

2.支援法は「放射線が人の健康に及ぼす危険について科学的に十分に解明されていないこと」を直視し、自主避難者を含め広く支援することを基本理念としている。しかし基本方針案では、放射線量の基準を定めることなく福島県内の33市町村を「支援対象地域」と極めて限定的に規定、それ以外の地域では何ら法的根拠のない「準支援対象地域」を設けるとしている。国による支援対象者の選別に他ならず、居住・避難・帰還という選択の自由を認め、被災者の立場に立った支援を推進しようとする同法の趣旨に著しく反し、断じて認められない。最低限、一般人の年間被ばく線量限度である1ミリシーベルト以上の地域を支援対象とするよう、改めて強く求める。

3.基本方針案の内容も既存政策の貼り合わせにとどまり、被災者の置かれた深刻な状況を反映していない。また支援法は被災者の意見を施策に反映させるよう求めているが、これまで公聴会などは行われておらず、9月13日までのわずか2週間のパブリックコメント以外の意見聴取はいまだ予定されていないなど、方針案は手続きの上でも同法の趣旨を全く踏まえていない。福島県内外の居住者・避難者の意見を丁寧に聞く公聴会を複数回実施し、方針案に的確に反映すべきだ。

4.このような復興庁による支援法の歪曲は、今年6月に発覚した幹部職員による「ツイッター暴言事件」で問われた同庁の被災者軽視体質が、いまだに改善されていないことを物語る。同法は、当時野党であった自民党・公明党の議員も賛成し全会一致で成立した法律であり、両党の議員も立法の初心にたちかえった対応をすべきだ。安倍政権が基本方針案を速やかに撤回し、支援法の基本理念にのっとって策定し直すよう強く求める。

以上