声明・談話

2007年6月7日

国家公務員法等一部改正案の衆議院通過に当たって(談話)

社会民主党幹事長
又市征治

  1. 本日、「天下りバンク」の創設や能力・実績主義導入を柱とする「国家公務員法等一部改正案」が衆議院を通過した。今回の制度改革では、専門ス タッフ職創設、退職勧奨の禁止と定年延長、キャリア制度の廃止など、天下りの抜本是正策ともなる措置は後回しにされ、所管官庁と関係企業の構造的癒着とい う天下りの本質的な問題を解決するものとはなっていない。社民党は、国民が求める公務員制度改革に逆行する極めて問題のある法案であるとして反対した。
  2. 事前規制と人事院の関与がなくなると、バンクを通したということで、天下りの規制どころか天下りにお墨付きを与えたことになりかね ない。また、新たな再就職ルールの実効性を担保するための再就職等監視委員会も、実効性の確保に疑問が残る。そもそも天下りを続けることが前提のバンク に、官製談合や税金の無駄遣いを防ぐ効果があるとは思えない。営利企業への再就職を原則禁止する規制を維持・強化するとともに、中立・公正な機関において 審査対象を公益法人等にも拡大して審査するようにすべきである。
  3. また、評価の客観性・公正性がどう担保されるのかが大事なのに、法案では能力・実績主義の導入だけ規定して、具体的な新たな評価制 度が未整備のまま見切り発車されようとしている。能力・実績主義を行うのであれば、公正で労働者の意見も反映した評価システムが必要であるし、公務労働に おける評価のあり方を公共サービスの質の観点からもっと深める必要がある。労働基本権の保障など制度の抜本改革に向けた具体的な道筋の明示と、最低限、労 使協議制度の確立が不可欠である。にもかかわらずILO勧告を満たした労働基本権の付与をはじめとした労使関係の改革が先送りされているのも問題が残る。
  4. 今、緑資源機構の官製談合事件などにより、国民の官製談合や天下り禁止問題への関心が高まる中、その実態を明らかにすることなく拙 速に法案を押し通す目的は、参議院選挙対策を強く意識した付け焼き刃・小手先の対策で国民の批判をかわすこと以外にあり得ない。安倍総理の「実績作り」を 優先する与党の国会運営は問題である。まだ審議は尽くされておらず、本来出し直すべき代物である。参議院での強行を許さず、徹底的に審議することを求める ものである。
  5. 社民党は、政官財の癒着構造を断ち、官僚主導の政治と行政を転換するため、国民本位の民主的で透明な公務員制度改革を進め、豊かな社会的公共サービスの実現を強く求めていく。

以上