声明・談話

2004年10月27日

内閣府特命担当大臣(防災)
村田 吉隆 様

社会民主党新潟県中越地震災害及び風水害対策本部長
社会民主党党首
福島 みずほ

新潟県中越地震災害対策に関する緊急申し入れ

さる10月23日夕に新潟県中越地方を震源として新潟県内を襲った「中越地震」は、震度6強の激しい揺れが立て続けに3回も起きる過去に例のない 地震であり、この地震によって、死傷者が1000人を超える大惨事となるとともに、家屋倒壊、鉄道・道路寸断、土砂崩れなど被害の甚大さが次々に明らかに なり、生活の根幹をなすライフラインも寸断され、停電、水道の断水、ガスの供給停止、電話の不通は広範囲に及んでいます。

震源地に近い小千谷市や十日町市、長岡市などを中心に、10万人を超える方々が学校の体育館や公民館などで不自由な避難所生活を余儀なくされてい ますが、本日も震度6の地震が発生するなど、余震と慣れない避難所生活によって疲労、ショック死が相次ぐなど、被災者支援には一刻の猶予も許されません。

避難所ではテレビもなく情報が得られず、校庭にビニールシートを敷き野宿をする人や車の中に泊まらざるをえない方も多くいます。食料や毛布も行き 渡らず、空腹と寒さ、夜の暗さ、余震の恐怖を訴える声も多くありました。被害がさらに拡大する恐れもあり、夜の寒さも厳しく、生活の激変からくる健康不安 や生活不安など、現地の皆さんには今後とも多くの困難が予想されます。

現在、被災市町村は、国・県等の支援を得ながら、なお断続的に続く余震の中で懸命な復興作業を続けているところですが、被災地の多くは中山間地域 にあり、これらの地域は、有数の高齢化率の高い地域であるうえに、その財政基盤も脆弱であり、地域の存立基盤を確保するためにも一層の支援が必要となって きています。すべての人が「災害弱者」であるといってよく、今後とも被災者支援対策、被害復旧・復興、産業経済の回復、再発防止のための災害復旧事業の早 期促進などについて万全の対策が求められます。

社会民主党は、23日夜に「新潟県中越地震災害及び風水害対策本部」を立ち上げ、24・25日の2日間、党首である福島みずほ本部長らを現地調査 に派遣し、被災現場での被災者の声や関係自治体からの要望を伺って参りました。今回の調査で明らかになった実態を踏まえ、とりわけ次の諸点の早期実現につ いて、政府に対し強く申し入れるものです。

  1. 激甚災害の早期指定について
    今回の「新潟県中越地震」を「激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律」に基づく激甚災害に早期に指定し、地方財政の負担の緩和及び被災 者に対する特別の助成を図ること。また、災害救助法及び激甚災害の適用とならない町村にも、実質的に同等の支援があるよう、現行制度の一層の拡大を図るこ と。
  2. 補正予算の早期編成について
    中越地震被害をはじめ、7月の集中豪雨被害や一連の台風による各地の風水害に的確に対処するため、予備費の早期消化は当然のこととして、補正予算の早期編成を行い臨時国会中に提出すること。
  3. 地方財政措置の充実強化について
    [1] 災害復旧事業、災害救助活動等の実施には莫大な費用が見込まれ、被災市町村の財政が著しく圧迫されることから、11月交付予定の普通交付税につ いて繰り上げ交付するとともに、災害関連の特別な財政需要に対応するため、特別交付税の算定において十分な措置を行い、これを早期に交付すること。
    [2] 災害復旧事業の財源となる地方債の要望額を確保し早期に許可するとともに、災害復旧事業債に対する交付税措置の充実を図ること。
  4. 生活支援対策について
    [1] 日々の暮らしに欠かせない命綱である、電気、ガス、水道、電話などのライフラインの早期復旧を支援するとともに、被災者生活支援法による被災者の迅速な生活支援を図ること。
    [2] 仮設住宅の建設、簡易テント、トイレの設置などに万全の体制で臨むこと。また、仮設住宅の設置までの間、被災者のために、近県自治体の公共施設を開放するとともに、民宿やスキー場などの宿泊施設の一時的活用を進めるため、国は的確な支援を行うこと。
    [3] 食料と水などの生活物資の確保に万全を期すとともに、毛布や乳児のミルク、おむつといった必需品についても確保すること。
    [4] 被災地は有数の豪雪地帯で夜や早朝の冷え込みも厳しいことから、コンロやカイロの提供をはじめ防寒対策を強化すること。
    [5] 感染症予防や内科疾患の対応、長期の避難生活によるストレスをケアする対応に万全を期すこと。
    [6] 不安が大きく孤立しがちな外国人被災者への情報提供やケア等にも配慮すること。
    [7] 生活資金及び災害援護資金等の融資条件の緩和措置等を講ずること。
    [8] 深刻な被害を受けた個人住宅の救済策について抜本的に検討し、被災者生活支援法を改正すること。
  5. 産業支援について
    [1] 鉄道、道路、港湾等の交通・産業基盤の一日も早い復旧に向けて、全力で取り組むこと。
    [2] 被害にあった企業とりわけ中小企業が円滑な事業復旧を図れるよう、被災中小零細企業等に対する災害融資等の支援を迅速・的確に行うこと。また、 無利子融資の創設や既存債務の返済猶予、さらには税の減免、納税の猶予等、金融、税制面を中心に思い切った支援策を講じるよう検討すること。
    [3] 養鯉業や酒造業など地場産業も壊滅的打撃を受けており、復興のための特別の支援を行うこと。
    [4] 農地、山地、農業施設等の災害復旧を支援するため、農林業関係災害復旧事業予算の確保および早期採択を図ること。
    [5] 農業共済事業に係る共済金の早期支払いに努めるとともに、農林漁業金融公庫資金(災害)の融資枠の確保と貸付限度額の引き上げなどの支援を行うこと。
    [6] 被災地周辺の原発について、停止させ安全点検を行うこと。
  6. 特別法の制定の検討について
    今後の被害の状況を踏まえつつ、被災自治体等に対する特別の財政援助並びに社会保険の加入者等についての負担の軽減、中小企業者及び住宅を失った者等に対する特別の支援措置等について定める特別法の制定を検討すること。