米軍ヘリ墜落事故に抗議し、普天間飛行場の無条件返還を求める要請
2004年8月25日
防衛施設庁長官
山中 昭栄 殿
社会民主党
党首 福島みずほ
去る8月13日午後2時20分頃、米海兵隊所属の大型ヘリCH-53Dが、沖縄国際大学本館(1号館)ビルに激突し、墜落炎上する重大な事故が発生した。
墜落事故による民間人死傷者が出なかった事は、まさに奇跡中の奇跡であるが、同事故により沖国大の学術情報ネットワークが切断され、住民地域にも多大な被害を及ぼすほど、その惨状は目を覆うばかりで、宜野湾市民を恐怖のどん底に陥れた。
社会民主党は、普天間飛行場は極めて危険であり、同飛行場の閉鎖・もしくは海外移転を求めてきた。今度の墜落事故の責任は、普天間飛行場の返還を遅らせた日米両政府とSACO合意に基づく県内移設を推進した稲嶺県政にある、と強く指弾し抗議するものである。
また、事故直後から墜落現場を封鎖し、沖縄県警の検証と宜野湾市や大学当局の立入りを拒否した米軍の態度は、わが国の主権を侵害し、「占領支配」 の暴挙と言わざるを得ず、断じて許せません。そのうえ、米軍は多くの市民が墜落事故の恐怖から覚めやらない中、普天間飛行場の運用中止を求める県民の声を 無視して事故機と同型機種の飛行を再開した。
社会民主党は、8月22日、23日の両日実施した福島党首を団長とする「米軍ヘリ墜落事故調査団」の現地調査を踏まえ、下記のとおり抗議・要請する。
記
- 普天間飛行場における全ての飛行機の飛行を中止し、同飛行場を閉鎖すること。
- 普天間飛行場の辺野古移設を中止し、同飛行場を無条件返還すること。
- 事故原因の究明と情報開示、被害者への謝罪と完全補償を実現すること。
- 不平等・不公平な日米地位協定を全面的に改正すること。
- 主権侵害の事故現場封鎖で現場検証を拒否した米軍に強く抗議すること。
- 嘉手納基地「アメリカンフェスタ」における「曲芸飛行」の中止を米軍に求めること。
- キャンプ・ハンセンにおける都市型戦闘訓練施設建設の中止を米軍に求めること。