声明・談話

2004年5月3日

57回目の憲法記念日にあたって

社会民主党

  1. 本日、57回目の憲法記念日を迎えました。この57年間の歴史の中で憲法は今、かつてないほど脅かされ、危機にさらされています。自民党が結 党50年までに改憲案を取りまとめると公言し、民主党も新たな憲法のあり方を示すとしています。私たちは、政権党と野党第一党が改憲に向けてアクセルを踏 み、改憲の雰囲気だけがいたずらに煽られようとしていることに強い警鐘を打ち鳴らさざるを得ません。
  2. イラクでの人質事件で、政府はことさらに「自己責任」を強調しました。犯人側の行為は決して許されるものではありませんが、憲法に 違反する自衛隊派兵が事件の一因になったことは否定できません。同時に戦争を否定する平和憲法を持ち、国民の多くがイラク戦争に強い懸念を抱いていること がイラクの人々に理解されたからこそ、人質は解放されたのだと思います。
    イラク戦争開戦から1年以上が経過した現在、早期撤退を表明したスペインにとどまらず、少なからぬ国々がイラクからの撤退を検討し始めています。戦争の 誤りと占領統治の破たんは、誰の目にも明らかになりつつあります。私たちは、この機に自衛隊を直ちにイラクから撤退させ、憲法に沿って非軍事の人道支援に 徹し、イラク復興に貢献すべきだと改めて訴えます。
  3. イラク派兵にとどまらず、小泉内閣の3年間でテロ特措法や有事法制も成立させられました。憲法に違反する事実を積み重ね、「憲法が 現実に合わなくなった」と改憲を主張するのは、逆立ちした姿勢です。靖国神社参拝が違憲であると断じられても、平然と開き直る姿勢からも分かるように、自 民党の歴代首相の中でも小泉首相の憲法軽視は際立っています。
    政府や自民党は集団的自衛権の行使を認める、あるいはミサイル防衛で米国と協力するために武器輸出三原則を見直そうとしています。集団的自衛権の行使を 認めることになれば戦後の平和国家としての歩みは根本から覆され、日本は米国の武力行使に無条件に加担することになります。私たちは日本を「戦争のできる 国」にさせず、憲法の前文と9条をしっかりと守って日本の外交と安全保障政策の基盤に据え直すよう訴えます。
  4. 依然として300万人を超える完全失業者数、抜本改革の先送りで将来不安が募る社会保障の現状、拡大する所得格差、有事法制での人権制約や情報統制に見られるように、前文や9条にとどまらず生存権や勤労の権利、思想・良心の自由なども脅かされつつあります。
    国会では改憲に向けた国民投票制度を法制化しよう、あるいは発議権をもつ常任委員会を設置すべきだなど、あたかも改憲を前提にしたような動きが活発に なっています。しかし、私たち社民党は、憲法を変えるのではなく憲法に示された理念や内容を社会のすみずみに活かしていく努力こそ必要だと考えています。 憲法を守り、活かし、世界に広げていくために共に手を携え、改憲の流れを押し戻そうではありませんか。

以上