声明・談話

2003年5月2日

厚生労働大臣
坂口 力  様

社会民主党
党首 土井たか子

日本政府のSARS対策への緊急要請

日夜、国民の健康増進、安心して暮らせる厚生労働行政の推進のためにご尽力いただき厚く感謝申し上げます。

さて、私ども社会民主党は、4月28日より30日まで中華人民共和国政府の招きで、衆議院議員5名が訪中し、胡錦涛主席をはじめとする政府要人と の会談をもってまいりました。会談の中で胡錦涛主席よりいま中国で蔓延しているSARS対策に関する報告を受けました。中国では報道でも明らかなように現 在政府を挙げてSARSの克服へ向けた取り組みが行なわれていました。しかし、私どもが最も懸念するのは、北京に在留する邦人への対策です。すでに外務省 は、在留邦人への一時帰国を勧告されていますが、仕事上帰国が難しい邦人、留学生などいまだに多くの邦人が北京に在留しています。今回の訪中の中で知りえ たことは、非常にSARSに対する情報が少なく、個人として対策を取るにも限界があるというものでした。そこで、私どもは、厚生労働省に対して以下の事項 を早急に実施されることを求め、要請いたします。

<在留邦人の保護および対策の強化>

  1. 北京の日本大使館を通じて、在留邦人への情報の提供、相談窓口を早急に確立すること。
  2. 日本政府のSARS対策として、北京の日本大使館に疫学、予防学の専門医、スタッフを派遣し、予防、治療、臨床の分野の指導によるSARS対策の機能を強化すること。
  3. 最も重要な対策として、邦人に対する検査体制、治療施設を確保し、邦人の帰国前の対策を万全にすること。
  4. 政府として早急に各医療機関と協力し、SARS検査方法を明示し、実施体制の整備を急ぎ、罹患者が蔓延することを防ぐこと。

<SARS治療体制の確立>

  1. ASEANの会合で提唱されたSARSへの多国間の協力体制を積極的に進め、日本としての役割を十分に発揮すること。また、SARS発生地域への医療スタッフの派遣など独自に国際協力に貢献すること。
    とりわけ、喫緊の問題として中国へ厚生労働省から医師、実務担当者のチームを派遣して日中間の実務者同士の連絡網を整備すること。

<帰国者への対策>

  1. すでに一時帰国した人々、とりわけ子どもたちに対して、偏見を持った言動などが顕在化してきている。政府は、こうした偏見、差別を防止するため、帰国者に対する検査体制の整備などSARSパニックに国民が陥らないよう万全の体制を講ずること。

以上