声明・談話

2003年5月2日

ブッシュ米大統領による「戦闘終結宣言」について(談話)

社会民主党全国連合
幹事長 福島瑞穂

  1. 日本時間の本日午前、ブッシュ米大統領は対イラク戦争について事実上の「勝利宣言」を行なった。イラク戦争は国連憲章や国際法に違反するもの であり、正当性がないばかりか、その回避は十分に可能であった。にもかかわらず、査察活動による平和的解決の道筋を閉ざし、戦争に踏み込んでいった米英両 国政府の責任は、「終結宣言」によって決して解消されるものではなく、今後も厳しく追及されなければならないと指摘する。「終結宣言」が発せられた今日に 至っても大量破壊兵器は発見されておらず、イラクの体制変革を自己目的化した戦争は、民族自決権に対する明白な侵害である。また、米英両軍によって、クラ スター爆弾や劣化ウラン弾など非人道的な殺りく兵器が使用され、子どもや女性を含むイラクの数千人の民間人が犠牲にさらされたことも、厳しく批判されなけ ればならない。
  2. イラク戦争は事実上、「脅威」の疑いがあると米国が認めただけで単独先制攻撃を可能とする「国家安全保障戦略」(ブッシュ・ドクト リン)の初めての適用例となった。ブッシュ大統領は「終結宣言」の中で「この戦争は自由の大義、世界平和のために戦われた」と述べたが、国連を中心とした 国際秩序の否定につながる単独先制攻撃は、反米感情の拡大、報復の連鎖を招きかねず、「中東和平の起点」どころか世界の不安定要因にさえなりかねない。大 量破壊兵器の生産・保有・拡散を含む様々な国際・地域問題に対し、国際社会が軍事力や武力への依拠を否定し、対話と協力による平和的な解決の道筋を尊重す ることを強く期待する。
  3. 小泉首相はイラク戦争開始直後に、戦争支持を明言した。さらに、これまで憲法に抵触するとされてきた占領行政への要員派遣を決定す るなど戦争協力の姿勢を際立たせてきた。米国主導のイラク復興に対しては、EUや周辺国のみならず、イラク国内でも懸念の声が高まっている。イラクの復興 は、イラクの国民こそ主人公であり、国連を中心とした国際社会の枠組みによって支援されるべきである。政府は、自衛隊派遣を可能とする新法制定の試みを含 め、米国追随・米国支援ありきの姿勢を改め、あくまでも国際的な枠組みのもとで人道支援に徹するべきである。