声明・談話

「航空自衛隊戦闘機誤射事件」についての申し入れ

防衛庁長官 中谷 元 殿

2001年6月27日

社民党党首 土井たか子

 梅雨の候、貴職におかれましては、ますますご健勝にて国政発展のためご尽力の由、心より敬意を表します。

さて、今月25日、航空自衛隊のF4EJ改戦闘機の機関砲の訓練弾が民間施設(リハビリセンターやゴルフ場)に撃ち込まれた事件は、周辺住民にこの上ない衝撃と不安を与え、「危険な演習は止めて欲しい」との世論が高まっています。

人的被害が出なかったのは不幸中の幸いではありましたが、一歩間違えば大惨事だっただけに、強い憤りを禁じえません。

まずなによりも、事故原因の徹底究明と再発防止策を確立することが先決です。加えて、こうした訓練空域の抜本的見直しが不可欠です。

少なくとも、北海道大演習場・島松地区での射爆訓練は、この40年余の周辺環境の変化に鑑み、中止するのが当然ではないでしょうか。

これまでも、陸・海・空三自衛隊の各種訓練・演習では、何度となく重大事故が発生しました。どのように教訓化し、対策が取られてきたのでしょうか。少なくとも、地元住民に対する充分な説明と合意なくして、演習・訓練を継続すべきでないと考えます。

こうした考えに基づき、以下の事項について申し入れます。

  1. 今回の誤射事件の経緯・原因などについて徹底究明し、全ての情報を速やかに公開すること。
  2. F4EJ改戦闘機の機器の構造、システム、機能などに対する、今後の警察の捜査に対し、防衛機密をたてに隠すことなく、積極的な協力をすること。
  3. 被害実態を徹底把握し、誠意ある補償を行うこと。
  4. 島松射撃場はあまりにも住宅地が近すぎ、危険なロケット弾・爆弾の発射、投下訓練あるいは20ミリ機関砲の射撃訓練を行う訓練場としては全く不適格と断ぜざるをえない。よって、島松射爆場での訓練をすみやかに中止するとともに、島松射撃場の移転・廃止を決断すること。
  5. 今回の事件によって、全国で危険な射撃訓練と射撃場が横行していることが明らかになった。防衛庁は、ただちに自衛隊が全国で行なっている射撃訓練の実態を国民に報告するとともに、全ての射撃訓練の再点検と全面見直しに着手すること。

以 上